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四季便りバックナンバー
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2009.12.22
年末までドタバタと忙しい日々が続いておりますが、本年も四季の家工房をお引き立ていただきまして誠にありがとうございました。たくさんのご縁もいただきまして、本当に嬉しく思っております。

来年もスタッフ一丸となって頑張って参ります。どうぞ来年も四季の家工房をよろしくお願いいたします。
宇佐美
2009.12.03
新聞でも報道されていますが、太陽光発電導入への国の補助金が事業仕分けで「予算見送り」になっちゃいましたね。この補助金は1キロワット当たり7万円の補助ですので、標準的な住宅だと3〜4キロワット程度のパネルを乗せることができ、都合21〜28万円の補助金をもらうことができたんです。

四季の家工房のお客様にも、この補助金制度を利用して太陽光発電パネルを設置した方もみえます。この制度が無くなっちゃう。この時期に「なんで」「どうして」…。CO2を25%削減なんて言ってる時に「そんなのダメじゃん!」と思って、ちょこっと勉強してみたら…というお話を少々。(前置き長!)

従来の補助金制度をよく読んでみると、「出力10キロワット未満で、かつシステム価格が1キロワット当たり70万円以下」と言う要件が出てきます。10キロワットと言うと、よほど大きな屋根を持つ住宅でないと実現できないので、この要件はたいした足枷にはならないでしょう。ところが、1キロワット当たり70万円という数字が結構微妙な所なんです。

太陽光パネルと一言で言っても、色々なメーカーから色々な種類が出ているので、当然性能(効率)もマチマチです。で、70万円と言う数字が微妙なのは、この金額だと「標準的なパネルは設置できるけど、より効率の高いモノは限度額を超えてしまう」という数字なのです。早い話、「補助金を受けたかったら高効率のパネルは設置できない」ということになります。

ここで重要なのが、補助金の打ち切りと、11月からすでに始まっている余剰電力の「固定価格買取制度」のスタートです。これは「太陽光発電で作った電力をこれまでの2倍の価格で買い取ってくれる」という制度です。ですから、「初期費用はかかるけど、効率の高いパネルを導入すれば余剰電力が増えるので売電価格も増える」、「これで導入コストをペイする」という考え方もできるようになりました。

どれだけの期間でペイするかは設置条件にもよるのでしょうが、一般的にはこれまで25年かかっていたものが、15年になったとも12年になったとも言われています。まぁ、この数字に関してはメーカーの「売り文句」的な部分も含まれているので、あまり鵜呑みにしない方が賢明だとは思いますけど…。

又、現行の2倍買取も10年間の時限付きで、段階的に引き下げられる見込みなので、導入時期によっても何年でペイするかのシミュレーションは変わります。この11月から向こう10年間なので、早ければ早いほど有利なのは言うまでもありませんが、何百万円の話となりますので即決できるような物じゃあないですよね。実際の所、売れ筋商品は今注文しても4か月待ちになるそうです。

何が売れ筋なのか…現在の所、まだはっきりとした流れはできていませんが、たぶん二極化すると思われます。ひとつはデフレに乗った激安商品です。既に中国メーカーと国内の家電量販店とが提携したとか、するとか、そんな話を小耳に挟みます。訪問販売などもこちらの流れになってくると思われます。

もうひとつは効率の高い商品です。斜めの光や少々の雨の日でも発電する、単結晶+アモルファスのハイブリッド構造のパネルなどが、今の所は一歩リードしているのではないかと思います。どちらを選ぶかは個人の価値観次第でしょうが、売電価格を2倍にして一律ナンボの補助金を打ち切るということは、「パネルの性能が本当に試される時期に入ってきている」という印象を受けます。

中には、見栄っ張りで「太陽光パネルを屋根全面に敷きたい」という人も出てくるのかなぁ?「どや!ウチんち、こんなエコやで!」と言いたいだけなら安いパネルで十分ですね…。エコがステイタスになる世の中もどんなもんかと思いますが、40万世帯で原発1基分になるそうなので、40万分の1でも2でも3でもいいので、普及の一翼を担いたいと思っています。
小野
2009.11.16
昨日の日曜日は、NPOぎふ・楽しい家づくり研究会のセミナーでした。今回のテーマは「住まいのメンテナンス」ということで、暮れの大掃除の時期を前に、障子や襖の張り替え講習会を開きました。参加された皆様、お疲れさまでした。

楽しい家づくり研究会セミナー今回の講師は、50年近いキャリアをお持ちの宮木建具製作所さんです。僕も15年以上のお付き合いになるので、個人的には気心の知れた、信頼できる職人さんです。

根っからの職人さんなものですから、「人前でしゃべるのは慣れとらんなぁ…」と、依頼した当初は渋い顔をしてましたが、半ば無理やりお願いしてしまいました。しゃべるのは苦手…と言っていたのですが、始まってみたら…しゃべるしゃべる。(笑)

参加者のみなさんのご質問や感嘆の声に乗せられて、2時間ほとんど休みなくしゃべってました!皆様、盛り上げていただき、ありがとうございました。

こういうイベントって告知や集客が難しんですが、ご参加いただいた方には、結構満足していただけているようです。不定期ではありますが今後も続けますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。

帰り際、宮木建具さんから「楽しかったわぁ〜、ありがとう」と言っていただけたのが、とても印象的でした。この言葉、僕も嬉しい!
小野
2009.11.13
「this is it」を観てきました。実のところ、MJ(マイケル・ジャクソン)は特に好んで聴いてたわけではないのですが、意図せずに知っている曲も結構あります。ありきたりな表現を借りると、まぁ要するに同じ時代を生きていたということなのでしょう。すでに観ていた女房も「よかったヨ〜!」と言っていましたし、映画虫のオイラとしては、話題作はとにかく観ておかないと始まりません。

で、どうだったかと言いますと、なかなか感動的な素晴らしい映画でした。内容についてはここでは語りませんが、僕は映画を観ながら「二人の人」のことを思い出しました。もう20年以上も前のことなんですけど…。

一人は僕の父のことです。もう亡くなっているんですが、若い頃は父と意見が合わず、ずいぶん対立していました。1985年のある日、何かの話の拍子に「マイケル・ジャクソンって奴は、案外イイ奴かもしれないなぁ」と、父が言い出しました。その当時から色々とゴシップの多かったMJなので、若者文化に鼻から否定的だったオヤジが唐突に何を言い出すんだと呆れたんですが、話はこうです。

ちょっと前に父はTV番組で、「we are the world」のメイキングフィルムを観たんだそうです。あの曲は、MJやクインシー・ジョーンズらが作って、アメリカの超ビックなアーティストたちが、揃いも揃って歌い上げた、誰もが知っている有名な曲です。あのメンバーが一堂に集まっただけでも奇跡と言われています。その超大物たちを前に、出しゃばりもせず、尻ごみもせず、主張することは主張する…ただひたすらイイ音楽を作るために真摯に取り組んでいる、若干二十歳そこそこのMJの姿があったんです。

その姿に、昭和ひと桁生まれの頑固オヤジは何かを感じたらしく、それが「イイやつかも…」と言う言葉になったんです。僕はこの言葉で、自分と父との間の氷がほんの少し解けたのかなぁという思いがしたのを覚えています。

もう一人はイズミのことです。86年、87年と僕たちはあるプロジェクトに参加していて、カリフォルニアやメキシコに行っていたんですが、仕事が終わって帰国する前の日に「どうしてもキャプテンEOが観たいから、ディズニーランドに行きたい!」とイズミが言い出したんです。ヤツは本当にMJが好きで、何から何までマネしていました。ジャケットの肩に鳥のぬいぐるみまで縫いつけるほどでした。

で、念願のキャプテンEOを観たわけなんですが、口を半開きにして、涙をウルウルさせていたイズミに気を取られて、本編はあんまり覚えていません。こんなに素直に感動しているイズミがうらやましかったなぁ…。あのイズミも、きっとどこかで「this is it」を観ているに違いありません。今では付き合いも無くなっちゃったけどね〜。映画を観ながら、そんなことを感じました。(ちなみにイズミは男友達です〜。アシカラズ…。)
小野
2009.11.10
この土曜と日曜はイベント続きでした。まずは「NPOぎふ・楽しい家づくり研究会」のセミナーです。大阪からWASC基礎地盤研究所の高森先生をお招きして、「住宅の基礎と地盤」と言うテーマで勉強会を開きました。参加された皆様、ありがとうございました。今回の参加者は建築関係の方が多かったようで、かなり専門的なお話もありましたが、一般の参加者の方にもわかりやすいように、地盤について熱く語っていただきました。

印象的だったことをちょっと挙げますと…岐阜県南部の旧河川図と現在の地形図を照合してみると、なんと!この辺り、昔は川まるけでした。昔と言っても一番古い資料が明治39年のものなので、つい100年前の話です。本当に、現在の地図の数倍は川の本数が多いんです。川が多いということは沼や池も多いわけで、そういう所を埋めて現在の岐阜があるわけです。

この旧河川図は国土地理院から入手できるとのことでしたので、近隣だけでも取り寄せてみようかと思います。もしも今、土地購入を検討されている方は、現在の地図と旧河川図を照合してみると、その土地の元々の状態がわかる…という訳です。

他にも面白いお話が沢山ありましたが、もうひとつだけ挙げておきます。通常、住宅の地盤調査に用いられる方法に「スウェーデンサウンディング試験(通称SS)」という調査があります。簡単に言うと、鉄のヤジリに鉄のロッドをつけたものを地面に垂直に打ちこんで、重りで荷重をかけながらグルグル廻すというものです。地面に入っていく量と回転数のデータから、地盤の強度を求める方法です。

そのSS調査の時に使うヤジリについて、「新品のヤジリ」と「摩耗したヤジリ」を見せてもらいました。新品のヤジリはドリルの刃のような形状をしていますので、グルグル廻すと土を切り込んで入っていきます。その際、土や石や砂に擦れますので、長い間使うと先端のヤジリが徐々に摩耗していきます。で、摩耗するとドリルのような螺旋形状はなくなり、ただ先っちょがとんがっただけのモノになってしまいます。

何故これが問題なのかと言いますと、ドリル形状がついた正常なヤジリで取るデータが正確なデータだからです。ドリル形状が無い摩耗したヤジリですと、土を切り込まない分、回転を多く与えないと沈んでいきません。すなわち、そこから得られるデータは「実際よりも丈夫な地盤」として数字の上で表れてしまうのです。

稀に、こんな摩耗したヤジリを使っているケースもあるそうです。何故そこまで使うかと言いますと…「買い替えるとお金がかかる」からだそうですが、何ともお粗末な話です。と言うか、建て主さんにしてみれば「ふざけるな!」と言いたくなるお話だと思いますが、現実にある話だそうです…稀ですが。でもこれは意外と盲点かもしれません。フィールドワーカーの高森先生ならではのお話でした。

四季の家工房では、これまで全ての物件の地盤調査に立ち会ってきました。実際、作業を見ているだけなので無駄な時間にも思えますが、今にして思うと「立ち会っておいて本当に良かった」と思います。依頼者の見ている前でこんなお粗末なことはできませんから…。もちろん、これからも立ち会いますよ!今度は「MYヤジリ」持参で調査してもらおうかな?全てのマシンでネジ穴が共通かどうかわかりませんが…。

それとは別に、日曜日には構造見学会も開催しました。金物の状態、耐力面材の釘打ち状況、窓廻りの防水措置など、お話だけではわからない所をリアルに感じていただけたのではないかと思います。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。
小野
2009.10.27
祝・上棟!A様おめでとうございます!…ようやく怒涛の一週間が終わりました。18日に土台を敷いて20日に構造材の搬入、22日に上棟、そして23、24日と屋根を作ります。

垂木が架かった屋根この屋根作りなんですが、普通は垂木(たるき)の上に野地板として12mm程度の板を張り付ければ完成です。しかし、弊社の家の場合は結構複雑な屋根構成になっているのです…。

これが垂木が架かった状態です。垂木も12cm角の太い物を使用しています。
化粧野地板その上に3cm厚の杉板を張っていきます。板の端部が本実と呼ばれる凹凸に加工されていて、そこに次々に板をはめ込んでは、釘で打ちつけていきます。この杉板の裏側はそのまま天井の仕上げになるので、化粧野地板と呼んでいます。
屋根断熱杉板の上に隙間風の防止を目的とした防水シートを張り、その上に45mm厚の押出法ポリスチレンフォーム3種断熱材を敷き並べていきます。

この断熱材は、住宅金融支援機構(旧公庫)の仕様書では25mmで良いとされていますが、より一層の断熱効果を期待して45mmを使っています。+αとして30mmの杉板にも断熱効果が期待できます。
通気桟断熱材の上に、今度は屋根の流れ方向に30mm×45mmの角材を取り付けます。これは通気桟と呼んでいて、字の如くこの隙間を空気が流れます。

この通気層で熱を持った空気をバンバン排出して、残った熱を断熱材が負担するという二重構造になっているから、快適な空間が作れるのです。
棟この空気がどこから入ってどこに出るのかですが…軒先のパンチングメタル(穴あきの金属板)から新鮮な空気を取り入れ、熱を帯びた屋根内を上昇して、棟(屋根の頂点)で排出されます。

この棟部分には、雨仕舞いと通気を両立させた特殊な換気部材が付くのですが、その詳細は又今度ご紹介します。
野地板最後に、野地板として12mm厚×幅105mmの桧板を張り並べます。この野地板も合板を使えば作業としては楽なのですが、ちょっとしたこだわりがあって無垢板を使うようにしています。
僕たちは大工として修繕などに呼ばれることも結構あるのですが、やはり合板の野地板は傷みが早いようです。合板が傷む時は接着層の剥離が最も多いのですが、接着層が剥離すると薄板が重なっただけの状態になり材木として形状を維持できません。

古い家の床がブカブカするのも、大半はこの合板の剥離が原因のようです。その点、無垢板は傷みながらも頑張ってくれます。真っ黒に変色しつつも、ちょっと削ればまた元の白い肌が出てくるし、やっぱり無垢の木は強いなぁと実感するのです。

ちょっと話は脱線しましたが、なぜ屋根にここまで手間をかけるかと言いますと、実は色々な理由があるのです。「屋根裏にデッドスペースを作らず、広々とした空間を作りたい」「快適に住み続けるため、家を長持ちさせるためには、断熱と通気は欠かせない」「木をふんだんに使って、構造材がそのまま意匠になるような木の持ち味を活かした家を作りたい」…そんなことを総合的に考えて、この仕様になりました。

そんな訳で、通常の屋根よりも「ひと手間」も「ふた手間」も余計にかかってしまうのです。でもそれはかけるべき「手間」だと、四季の家工房では考えています。

天気予報は26日の月曜日が雨マークになっているので、それまでに塞げるところは塞いでしまいたい…ということで、25日の日曜日も引き続き作業をして、最後はブルーシートで覆って一安心!月曜日は予報通りの雨でしたが、おかげで安気に過ごすことができました。

休みなく働いたので、正直身体もエライですわぁ…。又、この間メールの返信や資料請求していただいた方への対応もできず、大変お待たせして申し訳ありませんでした。

この家は現在骨組みが見える状態です。せっかくですのでこの機会にご覧いただきたいと思い、急遽11月8日(日)に構造見学会を開くことにしました。大切な建て主さんのお家を解放していただくので、この場で現地地図を公開するわけにはいきません。完全予約制とさせていただきますので、見学をご希望する方は四季の家工房までメールしていただくか、見学会申し込みフォームからお申し込みください。お待ちしております。
小野
2009.10.13
イベントのお知らせです!四季の家工房も参加している「NPOぎふ・楽しい家づくり研究会」で、秋のセミナーを企画しています。新聞やミニコミ誌などでも告知しますが、ちょっと先行してご案内させていただきます。今回のイベントは硬軟あわせてご用意しました。参加費はいずれも無料ですのでお気軽にご参加ください。

まずは、硬いお話…柔らかいと困っちゃう地盤に関するセミナーです。

セミナー「住宅の基礎と地盤」
日時
岐阜会場:11月7日(土)13:30〜15:30
高山会場:11月8日(日)13:30〜15:30
参加料
無料
予約
要予約(四季の家工房までメール又はFAXにて)
主催
NPO(非営利活動)法人 岐阜・楽しい家づくり研究会
お申し込み・お問い合わせ
四季の家工房(担当:小野)
FAX:0581-52-1860 又は、E-mail:info@shikinoie.net

次に、ぐっと身近な障子の張り替えなど、プロの建具屋さんによる実演指導です。大掃除を控えたこの時期にきっと役にたちます!

セミナー「テーマは家のメンテナンス」
日時
11月15日(日)13:30〜15:30
場所
岐阜市東部コミュニティセンター
参加料
無料
予約
要予約(四季の家工房までメール又はFAXにて)
主催
NPO(非営利活動)法人 岐阜・楽しい家づくり研究会
お申し込み・お問い合わせ
四季の家工房(担当:小野)
FAX:0581-52-1860 又は、E-mail:info@shikinoie.net

どちらのセミナーも要予約となりますので、参加をご希望の方はメール又はFAXにて四季の家工房までお申し込みください。(ご希望のセミナー、お名前、ご連絡先、参加人数などをお知らせください。) 定員に達した場合は先着順で締切となりますので、お早めにどうぞ!

結婚式PS.話は変わりますが…フランスで一緒に藁の家を作ったゴトウ君が結婚しました。先日、披露宴に招かれて列席して参りましたが、純日本家屋でのもてなし、細部にまでこだわりを持ったしつらえ、庭園での鏡開き、そしておいしい料理…君らしい式だったよ!

長い長いトンネルを抜けて、ようやくゴールインです。末長くお幸せに!
小野
2009.10.09
移動中のクルマの中、ラジオからは各地の台風被害の状況が流れてきます。とりあえずこの地方はあまり影響を受けずにすみましたが、被害にあわれた方にはお見舞い申し上げます。と言うか、まだ北進中なので、これからという地方もあるんですね…。

現在、材木屋さんの作業場を借りて、上棟前の材木を保管しています。台風前にしっかりと養生したつもりですが、昨晩はシートが飛んじゃうんではないかとヒヤヒヤしながら一晩過ごしました。で、本日見に行ったのですが、何事もなくひとまずホッとしています。

桧風呂ところで話変わりますが…こんなの作ってみました。先日、柱をカンナ掛けした時のカンナ屑を丸めてネットに入れただけの物ですが、お風呂に浮かべれば即席桧風呂が味わえます。昨晩ためしに入浴してみましたが、案外イイ感じです!

コレ、ほしい方に差し上げます。送り先をメールにてお知らせください。(メールでもお問い合わせフォームからでも結構です。)数は…いくつ作れるんだろう?けっこう沢山できそうですが、無くなり次第締め切りということでご勘弁ください。

寒くなってきたので、こう言う楽しみ方もアリですね!2〜3回は繰り返して使っても大丈夫です。香りがなくなったらポイしてください。
小野
2009.10.06
このところ冴えない天気が続きますね。冴えないだけならいいんですが、僕たちの仕事はホント天気都合に左右されてしまうんですよ。

現在、羽島市にて基礎工事を進めているのですが、敷地内がぬかるんで地盤改良工事が延期になったり、雨のため基礎のベース部分のコンクリート打設ができなかったり…今日は立ち上りのコンクリートが打設できずに、またしても工事が延びてしまいました。少々の雨ならばやれないこともないのですが、せっかく奇麗に均したコンクリートの天端が雨でブツブツになってしまうので、この期に及んで無理をするのはやめました。

もちろん困っているのはウチだけじゃなく、どこの建築屋さんも似たようなものなので、たまの晴れ間にはここぞとばかりコンクリートの発注が集中してしまいます。必然的に生コン車の手配もやりにくくなる…まったく踏んだり蹴ったりですね。そうこうしている間に台風もやってきそうなので、結局今週一週間は丸っきり棒に振ってしまう感じです。

その台風ですが、もしかしたら18号はまともに来るかもしれません。飛び散りそうなものはしっかりと固定するか、片付けるかして備えてください。気候が凶暴化しています。くれぐれも用心してください。

まぁ、悪いことばかりではないんです。昨日は新規のお客様から新築のご依頼をいただきました。沢山ある建築屋から四季の家工房を選んでいただいて、誠に誠にありがとうございます!このご縁を大切に、想いのこもった家作りのお手伝いをさせていただきます。一同、精一杯頑張ります!
小野
2009.09.24
彼岸花…と言えば、秋の始まりを感じさせる花です。花の名前にウトい僕達でも、こいつはわかります。まずは、あの妖艶な赤い色。何の前触れもなくいきなり花を咲かせる、あの唐突な咲き方。「彼岸花」またの名前を「曼珠沙華」と言うアヤシイ名前。そして、毒にもなるし薬にもなる花…らしい。

この花、好きとか嫌いとかもあるでしょうが、そう言ったハッキリした分け方より、「奇麗だけど不気味」とか「妖艶さがたまらない」とか、わりと日本人の精神性に訴えるものがあるようですね。例えば、この花を見ると「ああ、墓参りに行かなくちゃ」と、普段の不精を反省したりもします。そう言った先入観があるからか、この花を「キレイ」の一言で表現することはできないのでしょう。…ところで、その先入観をとっぱらうとどうなるのでしょうか?

白い彼岸花2〜3年前のことですが、生まれて初めて白い彼岸花を見ました。白い彼岸花があるということも知らなかったので、最初は違う花なのかと思ったくらいです。妖艶さとはほど遠く、「エッ!?」と思うほどにあっけらかんとしていて、単純に「奇麗な花だなぁ」と思いました。色が与える印象ってすごいものですね。

この白い彼岸花、岐阜市の畜産センター周辺に咲いてます。今まさに咲いてます。多年草なので、毎年同じ所に咲きます。ご興味のある方はぜひ一度見に行ってみてください。

…そう言えば、20歳の山口百恵はこの花を「マンジュシャカ」と歌っていましたが、コチラの発音の方が原語(サンスクリット語)に近い発音だそうです。
小野
2009.09.11
先回の四季便りで夏から秋への季節の変化について書きましたが、どう言う現象が季節の変わり目を感じさせるのでしょうか…?色々なことがあると思いますが、僕の場合ひとつはセミの鳴き声…かな。

夏全盛の頃は、クマゼミやアブラゼミが「シャンシャン」「ジ〜ジ〜」と、まるで音のシャワーのように鳴きまくり、まさしく「夏!」と言う感じです。やかましいのだけど、僕はこの夏の音が大好きです。「岩にしみいる…」と言う表現も、まさに「うん、うん、そうだ、そうだ」と頷いてしまいます。

で、お盆を過ぎたあたりから、セミの勢力図が変わるのかツクツクボウシの声が目立ってきます。子供の頃は「ツクツクボウシ=夏休みの終焉」という図式が成り立って、しかも、たまりまくった宿題の焦りも加わり、なんともブルーになったものでした。

この数日、そのツクツクボウシもなりをひそめて、裏山もひっそりと静か〜になりました。そして、田んぼの畦には彼岸花がちらほらと。こうなると、すでに季節の変わり目は終わり、もう秋です。おかげで「胸キュン」も収まりました。
小野
2009.09.01
今日の空は、何となく秋を感じさせられる高く澄んだ青空です。長い夏休みも終わって、子供たちの学校も始まりました。今年もこの時期が来てしまいました〜。夏の終わり…なんと物悲しい響きでしょうか。何かやり残したことがあるような無いような…あぁ、なんだかセツナイ!

夏好きだからということもあるのでしょうが、他の季節もそれなりに好きで、四季折々それぞれの良さは感じています。なのに、季節の変わり目でこんなに胸がキュンとするのは、夏から秋に変わっていくこの時期だけなんです。我ながら、40半ばにして「胸がキュン…」もあったもんじゃないなとは思いますが、この感覚があるうちはまだまだ全然若者の証拠(?)です。

上棟の作戦会議さて涼しくなってくると、実際には体も楽になって仕事もはかどるようになってきます。で、本日は次回の上棟の作戦会議を開きました。1/10の模型を見ながら、組み立てる順序や軒先の詳細など、微に入り細に入り打ち合せをします。

図面で拾えない寸法は、実物大の原寸図を描いてみたり、部材を手に取ってみたりしながら決めていきます。

ビスを打つ位置や電線の経路など、会話はどんどん膨らんで時間が経つのも忘れてしまいます。パソコン上で物を考えるのも重要ですが、職人にとってはこうした手を動かしながらのリアルなやり方の方がすんなり腹に入ってきます。文字通り、頭に入ると言うよりは腹に入るというイメージです。こういう会話や手の感触がどこかに残っていて、いざ本番の上棟の時に役に立つんです。

上棟は9月下旬を予定しています。(もしかしたら10月初旬になるかな…。)又構造見学会を開く予定をしていますので、いずれご案内させていただきたいと思います。
小野
2009.08.28
昨日まで夏休みをいただいていましたが、本日より社会復帰(?)です。普段なかなか思うように休みが取れないので、ここらでど〜んとお休みをいただいちゃいました。長らくご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。又、仕事仲間にもこの場を借りて「感謝!」です。

どんな夏休みを過ごしたかと言いますと…息子と二人で能登半島のキャンプ旅に行ってきました。「息子と二人」と言うのが今回の旅のポイントです。まるっと一週間、息子と二人だけで過ごすことは、実は初めてのことなんです。

女房はと言うと、資格取得の勉強のため東京に単身赴任です。それに合わせてこちらが休みを取ったと言うのが本当のところですが、この一週間をどう過ごすか…まず思いついたのが「放浪の旅」でした。と言うか、他には何も思い当たりませんでしたが…。

「自分が若い頃に経験したことを、少しでも息子にも味あわせてあげたい」、見方を変えると「スタイルこそ違えど父が僕にしてくれたことを、僕も息子にしてあげたい」…そんな気持ちが旅の動機となりました。

放浪の親子旅まぁ一週間でどれだけ「ホウロウ」できるかわかりませんが、できたてのシーカヤックとテント、釣竿、水中メガネをクルマに積んで、能登目指して出発したわけです。

詳しくはここでは書きませんが、僕の個人ブログ「建築屋のシーカヤック作り」でボチボチ紹介していこうと思ってますので、興味があったら覗いてみてください。とりあえず、無事帰宅したことと、メチャメチャ楽しかったことをご報告しておきます!
小野
2009.08.17
お盆休みも終わり、仕事が始まりましたね。実は、僕はずらしてお休みを取るので20日からが休みなんですけどね。お盆が過ぎると、秋は目の前です。…ということで、秋のイベントをご案内させていただきます。

リビングフェアまずは第一弾として、東邦ガスの参加型イベント「リビングフェア」のご紹介です。9月12日(土)と13日(日)の二日間、JR岐阜駅近くにある東邦ガスのショールーム「リベナス岐阜」にて開催されます。何をするのかと言いますと…結構盛りだくさんなのですが一部をご紹介させていただきます。

まず、キッチンスタジオでのIH調理器とガス調理器の料理実演です。以前の四季便りにも書きましたが、ガス派の人もIH派の人も一度は経験しておいて損はないと思います。ガスかIHか迷っている人は、もちろんぜひともチェックしてもらいたいです。

次に、ミストサウナ体感です。まさに「体感」するため、実際にお風呂に入っていただくコーナーもあります。このミストサウナは「美容・健康・リラックス」が謳い文句なのですが、本当にそうなのかは体験してみないとわからないですよね!体験時間は最長で1時間半、家族での入浴もOKとのことです。

そして「スイーツ教室&ティーサロン」のコーナーでは、実際にお菓子作りを体験してお茶と一緒にいただきましょう。他にも、ネイルアートも体験していただけます。子供たちには、ゲームコーナーやネイチャークラフトもあります。

各イベントは予約制になっていて、定員になり次第締め切りになります。ご希望の方は、四季の家工房までご連絡いただけましたら、申し込み書を差し上げます。(上の画像をクリックするとpdf形式の申込書がダウンロードできますので、それを印刷して使っていただくこともできます。)

で、このイベントの案内に来てくれた東邦ガスの担当者に、ちょっと意地悪なことも聞いてみました。「申し込み書やアンケート書くと、やたらと売り込みが来たり電話かけまくったりしないの?そういう心配があるとお客さん来てくれないよ」と。そうしたら、はっきりと言ってくれました。

「情報発信やイベントのご案内以外では、お客様の個人情報を使うことはありません」と。…ということは、DMくらいは送られてくるということですね。まぁ、タダでこれだけの体験をできるのですから、参加ご希望の方はその辺をご理解の上でお申し込みください。

ついでながら…どうせリベナス岐阜に行くならば、「キッチンタウン岐阜」のスタンプラリーにもエントリーしてみてはいかがでしょうか。これは「岐阜市内にあるキッチン関係各メーカーのショールームを3ヶ所廻ると、もれなく500円分のマクドナルドのカードがもらえる」と言うイベントです。

こちらのスタンプラリーは平成22年の3月20日まで、ず〜とやっています。参加には専用ハガキが必要ですが、これも四季の家工房にありますのでご希望の方はお気軽にご連絡ください。
小野
2009.08.08
建前本日、建前です!…ってご覧の通り、1/10の模型なんですけどね。これは9月に着工する羽島市の住宅の模型です。

元々スチレンボードを切り貼りして1/100や1/50で模型を作っていたのですが、このところエスカレートしてしまってこんなにデカくなってしまいました。12cm角の柱は12mm角で、12cm×30cmの梁は12mm×30mmという具合です。端材の有効利用なので材料代もタダ同然ですし…。

でもこれ、軸組みをリアルに表現してあるので、お客様へのご提案だけではなく職人との打ち合わせにも大変役に立つんです。配管を通す経路の確認や雨仕舞の検討、壁の面積拾いなど、見積りする時にわざわざこれを見に来ることもあります。もちろん、本番の建前のシミュレーションや木造軸組金物の検討にもなるので、大工自身で模型を作る意義は大いにあります。

で、来週はこれをトラックに積んで、お客様との打ち合わせに行ってきます。家の中に入れられるかなー…?
小野
2009.07.28
25日(土)と26日(日)に木曽川町で完成見学会を開催いたしました。いつもながら旗の1本も立っていない、地味〜な見学会でしたが…。

長引く梅雨の影響で時折かなり強い雨が降ることもあり、足元が悪い…どころか、タイミングが悪いとクルマを降りてから三歩あるいただけでベタベタになるほど、悪条件の見学会になってしまいました。そんな中、わざわざお越しいただいた皆様には本当に感謝感謝です。ありがとうございました!

完成見学会でも、この悪条件のおかげでひとつだけ良いことを体感していただけました。あの気温と湿度でムシムシの状態にも関わらず、室内にはまだエアコンがついていません。

風を入れられれば良いのですが、雨風が強い時には窓も開けられません。締めきった室内はさぞ蒸し暑いのだろうと思うのですが、意外や意外…と言う感じでした。

やっぱりこれ、材料の力なんだと思います。この四季便りでも何度か触れた「モイス」や無垢の木材達が働いてくれているのでしょう。何せ、この時期のあの湿度ですから、正直な所「エアコンなしでも快適でした!」とは言えませんが、決して耐えられないほど不快では無かったんです。それを体感できるように、わざわざ雨が降ってくれた…のかな?

もちろん快適さの物差しには個人差がありますが、四季の家工房のお客様には自然志向の方が多く、許容力の大きな方が多いように思えます。特にこれからの時代、機械に頼って力任せに快適な空間を作るより、住まい手側の快適さの物差し「コンフォートゾーン」を広げることも大切なアプローチだと思います。で、我慢できない時だけちょこっと機械に頼っちゃえばいいんです。

ポストの取り付けこの写真は見学会当日に行った最後の仕事…ポストを4人がかり(?)で取り付けているところです。

大切な新居を開放してくださった建て主様には、心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。
小野
2009.07.21
今週25日(土)と26日(日)に木曽川町で完成見学会を行うのですが、その前に最終工程でおおわらわです…。本当はもっと余裕を持って工程を終えられたはずなのですが、梅雨時期はどうしても押してしまうんですよね〜。

ウッドデッキの製作で、その最終工程なのですが、現在ウッドデッキの製作をしております。昨日は雨が降る前にデッキを支える束石を設置してきました。コンクリートのブロックを並べるだけ…と言ってしまえばそれまでですが、これが案外難しいのです。

まずは木の杭と貫を使って丁張りをかけます。これで位置と水平の基準が出せるわけです。だいたいの位置を決めたら、土を少し掘って砂とセメントを固めに練った、通称「バサ」を入れて束石を据えていきます。

この時、東西と南北の通りを合わせつつ、高さを揃えて水平に束石を設置するのですが、やってみるとこれが難しいのですよ。位置も高さもあった…けど水平になっていない…。水平を合わせたら高さがずれた…など、条件が多くなるとその分神経を使います。

ちなみにこの場合は、位置と水平が優先です。高さは束の長さを調整すればよいので、数ミリの誤差はOKとしましょう。24ヶ所全部設置できたら、廻りの土を埋め戻しして束石の設置は完了です。

ウッドロング・エコの含浸作業で、本日は雨のため工場でデッキ材の面を取ったり、部材ごとに長さを切ったりしつつ、ウッドロング・エコを含浸させる作業をしています。これは刷毛で塗っても良いのですが、大量に処理するときは、写真のようにドポンと漬けこんでいます。

この細長いプールは、工場用の大型の塩ビ製雨樋を利用して作りました。そこにウッドロング・エコを20リットルほど溜めておいて、面取り加工の済んだ杉材を漬け込みます。

漬けるだけでは表面に浮いた気泡などでムラができてしまうので、スポンジの付いたコテバケでごしごしと表面をこすって、木材とウッドロング・エコをなじませます。

そのまま桟積みすると、余分なウッドロング・エコがぽたぽた垂れて木材を汚すし、液ももったいない。そこで、雨樋の端部にアングル金物で仮置きできるようなフックをつけて、次の材料を含浸させている間、水切りできるように工夫してあります。

…っていうか、これ誰のアイデア??細沢クン?エエ勘考やねぇ〜。
小野
2009.07.09
完成見学会見学会のお知らせです!四季便りでも何回か触れた、一宮の現場がようやく完成間近となりましたので、7月25日(土)と26日(日)の2日間、完成見学会を行います。

今回の建物は、細長い敷地に建つ細長い住宅です。初めて敷地を拝見した時、「う〜ん、これは間口3間(5.46メートル)で納めないと…」と思っていました。ところが、基本設計を担当した梅村敦子が出してきたのは、もう1スパン細くした間口2間半(4.55メートル)のプランでした。ぱっと見、「オイ、細いぞ、これ!」と言う第一印象。

でもよくよく見てみると、なかなかうまくできています。細くした分、敷地南側にゆとりのスペースを残せますし、軒も十分長く出すことができます。現在南隣地は畑ですが、将来は家が建つかもしれません。それを考慮すると、このスペースは陽当たりや通風を確保するためにとても重要な「ゆとり」です。「アツコさん、いいよこれ。いけるじゃん!」…ということで、建て主さんにも気に行っていただき、細かなご要望の調整はありましたが、基本的にこの間口2間半のプランでいくことになりました。

完成見学会特徴はと言いますと、細長さを活かした工夫がいろいろあるんです。玄関から入ると、まず長い廊下で目線をど〜ん通して奥行きを感じさせます。33坪の床面積には思えないほどです。そして、その廊下がただの廊下ではなく空間の一部にもなっています。

例えば、テレビは廊下の北側に置きますが、廊下の南側は一段上がった掘り座卓付の畳の間になっていますので、畳に座っても、廊下から畳に腰掛けても、畳にゴロ寝してもOKなのです。隣接するキッチンの立ち目線と畳に座った目線の高低差は少なく、見下ろされてる感じはありません。

完成見学会細長いので、採光も南北両面からたっぷりとれました。南はもちろんですが、北側の窓がとっても効いています。階段越しに高い位置からも光が入ってきて、まんべんなく、明るいです。階段スペースも長くとれました。長いということは「ゆるい」ということです。

階段をゆるく作るということは、間取り作りの中でもとても重要なことだと思います。なにせ毎日何回も昇り降りしますし、歳取ってからも使いますし、住宅内ではお風呂場と並んで事故の多い箇所でもあります。四季の家工房は普段から「階段はなるべくゆるく作る」と決めていますが、今回の階段は特にゆるやかにできました。

階段が急でもよければ、間取り作りも簡単になります。三段廻り(三角形の階段)とか使っちゃえば、どこにでも納まっちゃいます。でも、これは原則として使わないことにしているんです。僕も子供の頃よく落ちましたしね!どうしても、中心近くをかかとで歩いて踏み外してしまうんです。

方向を変える場合は踊り場付の階段か、あるいはストレートの階段を標準としたいです。階段をほんの少しゆるくするだけで、間取りが受ける制約はかなり増えてきます。その分、間取り作りの難易度がグッと上がるのですが、でも妥協はしたくない部分ですね。

内部は柱や梁をあらわしにした芯壁納まりです。モイスを使った壁の調湿・消臭機能や、無垢の木材の質感なども肌で感じることが出来ます。ぜひ肌で感じに来てください。又、分厚い(!)工事報告書もご覧いただけますので、施工中の写真などもチェックしてみてください。

四季の家工房の見学会は毎回完全予約制で行っていますので、お申し込みはこちらのお申し込みフォームからお願いします。お申し込みいただいた方に直接案内地図を郵送させていただきます。ホームページ上で地図を公開したり、ましてや新聞折り込みなどは入れておりません。

住まいは、言わば個人情報の塊みたいなものです。どこの誰かもわからない不特定多数の方々に公開するのは、あまりにも無防備なことです。僕がもしプロ(?)の泥棒だったら、絶対こんな機会に下見しておきます。

建築屋としては、「一人でも多くの方にご覧いただきたい」と言うのがホンネではありますが、これは大切な新居を見せていただく上での、建て主さんに対する最低限の配慮だと思っています。そんな訳で、お手数ですが見学ご希望の方は事前のお申し込みをお願いいたします。
小野
2009.06.29
「コストダウン」…これは避けては通れません。このところ資材の高騰も落ち着いていますが、一時期価格変動の激しかった頃はホント辛かったです。例えば、仕入れ価格1000円で見積りをしてお客様に提出したとします。たいていの工事は、見積り→即着工と言う訳にはいかないので、見積りから着工までに数週間から数か月のタイムラグが発生します。

その間、毎月のように資材の価格が上がってくるので、1000円で見積った資材がいざ発注となると1200円になっている…なんてことも「ざら」でした。で、仕方なく差額分は手間賃を削って総額を見積り通りに維持するのですが、これってかなりツライです。これは「コストダウン」でも、「後ろ向きのコストダウン」と言わざるを得ません。

今日の話題は、室内側の壁を例に挙げて「前向きのコストダウン」についてご紹介します。四季の家工房でよく採用する壁仕上げに「チャフウォール」があります。これは、ホタテの貝殻を原料とする塗装材量で湿気や臭いを吸着する効果があり、仕上がりの質感も良い感じです。

大工工事で壁に石膏ボードを張ってからビス穴や継ぎ目をパテ処理して吹き付け塗装で仕上げるのですが、大工→パテ屋→ペンキ屋と3業種の工程が必要になります。

単にチャフウォールを中止してビニールクロス貼りに変更したら、間違いなくコストは下がります。でもこれだと湿気や臭いに対する効果もなくなってしまうので、「前向きなコストダウン」とは言えません。そこで、いろいろと情報を集めて、触ってみて、切ってみて、濡らしてみて、壊してみて…そしてもちろん建て主さんの納得を得た上で、今回初めて「モイス内装用」を使うことにしました。耐力面材として外壁用のモイスは既に何回も使ったことがありますが、内装の仕上げに使うのは初めての試みです。

この内装用のモイスは吸着効果が高く、しかもそのまま仕上げになるので大工工事だけで完結できるのです。モイスそのものの単価は高いのですが、工種と工期を圧縮することによるコストダウン効果は
材料差額を差し引いてもまだお釣りがきます。

モイス内装用この写真はモイスを切る小林クンです。丸ノコのホースは集塵機につながっていて、思ったよりホコリはひどくありません。
モイス内装用貼りあがるとこんな感じです。ちょうど梅雨時ですが、外にいるより現場の中の方が快適に感じます。

このお宅では7月の下旬に見学会を行う予定です。実際に見て、感じて、確かめてみてください。又、工事中の個別案内も随時受け付けてますので、お気軽にご連絡ください。
モイス内装用ちなみに、「モイスって本当に臭いを吸ってくれるの?」と言う疑問を解決するために、現場の仮設トイレの中に切れっぱしを入れておきました。だいたい夏の仮設トイレって…想像つくでしょ?よほど緊急じゃなければ入りたくないですよね。

それが案外…ちょっと、ましかな…けっこう、イイぞ!って感じになっています。クルマのシートの下やトランクの中敷きにもモイスの端材が活躍してます。欲しい方は差し上げますよ!
小野
2009.06.16
こんにちは、宇佐美です。「つくっちゃいました!」

私事ですが、子供が少年野球をやっております。週末はほぼ野球漬けで大変です。でも野球を通じて子供との「ふれあい」や「はなし」ができ、家族のコミュニュケーションが取れてとても良い感じです。

先日、少年野球の練習中にコーチの一人が「バッティングセンターをつくろう!」と言い出しました。善は急げです。早速次の日の早朝から作業を開始しました。足場を組み、持ち寄ったネットをつなげていきます。設計図も何もなし!行き当たりばったりですが、なかなか順調に進んでいきます。

それもそのはず、少年野球の仲間のお父さんは見事に職人さんの集まりで、左官屋さん・板金屋さん・造園屋さん・大工さん等々…普段このメンバーで仕事しているかのように、段取り良く出来上がっていきます。職人さんってなんか、物に対しての思いが一つになると心も一つに一致団結するんですよねー。最後にバッティングマシンを運びこみ、手作りバッティングセンターの完成です。

手作りバッティングセンター手作りバッティングセンターそして子供たちが練習を終え、手作りバッティングセンターに集合してきました。その反応にお父さんたちも大満足!

みんなで達成感に浸りながら完成祝いの乾杯をしました。又々美味しいビールが飲めてしまいました。

…近所のバッチィングセンターの売り上げが減っちゃうかな。
宇佐美
2009.06.10
金沢の材木屋「株式会社ムラモト」さんに材木の買い付けに行ってきました。ムラモトさんとは以前から羊毛断熱材のウールブレスで取引があるのですが、こちらから買い付けに伺うのは今回が初めてです。

なんでも今日から3日間、テーブルやカウンターと言った幅広の一枚板や、玄関の上り框(かまち)に使えるような比較的断面の大きな角モノなど、手持ちのちょっと特殊な広葉樹材の在庫を全部平置きにしての展示即売会を行うとのこと…。

「絶対損させません!」という言葉を信じて、大工の堀部と二人で突撃したわけです。ちょっと前は金沢というと「遠いなぁ〜」と言うイメージがあったのですが、東海北陸道の開通によりスイスイと9時過ぎには能登半島の付け根にある同社の倉庫に到着しました。

「お〜!」あるは、あるは…薄暗い倉庫の中には、ギリギリ歩けるだけの通路を残して楢(ナラ)や欅(ケヤキ)や栗(クリ)や栃(トチ)や…見えなくなるところまで板がぎっしり敷き詰められています。あまりの壮観さに、どこから見たらいいのやら一瞬ボーっとしてしまいましたが、すぐに我に返って一枚一枚見立てをはじめます。

無垢の一枚板は、大抵のものが何かしらの欠点を持っているものです。欠点と言うのは、節だったり、割れだったり、皮だったり…これは無垢板の特徴でもあるので、一概に欠点とは言い切れません。削り方を工夫して欠点部分を帳消しにしたり、逆にデザインに取り入れたり、板をひっくり返したり、メジャーを当てたりしながら、「どうやって使えば活きるか」いわゆる「対話」をするわけです。

材木の仕入れで、あっという間にお昼も過ぎて、ようやく欅(ケヤキ)の板3枚とタモ、欅(ケヤキ)、桜(サクラ)の框(かまち)材を4本購入しました。どれもこれもクセのあるモノ=お値打ちなモノばかりです。ムラモトさん、「安いのばっか買って行ったなぁ」と思ってるかな…。1枚は事務所の打ち合わせテーブルにしようかとたくらんでいます。

仕事は終わったことだし、せっかく能登まで来たので海でも見て帰らないと、海なし県の岐阜人としては損した気分になるのです。少し足を伸ばして千里浜なぎさドライブウェイまで行ってみました。ここは車が走ってももぐらないほど引き締まった砂浜が続く海岸で、観光バスもくるほど有名なところです。

千里浜なぎさドライブウェイ残念ながら今日は梅雨入り初日のどんよりとした空でしたが、海と空が溶け合って、それなりに幻想的な景色でした。でも、材木積んだトラックだし…堀部サンと二人っきりだし…まぁ、いいか!

千里浜からは能登半島の付け根を横切って、富山県の氷見へ。ここはおいしい魚で超有名な港町です。せっかくなのでフィッシャーマンズワーフでみんなへのお土産を買って帰りましょう!干物を買って昆布じめを買って、お土産はばっちり。

岩牡蠣…で、気になるのが岩牡蠣です。その場で開けてくれるのですが、これを食べなきゃしばらく後悔しそうです。400円、500円、700円とあるのですが、どう違うのか聞いてみると、「仕入れた値段が違うのさ」とのこと…おばさん、正直すぎっ!これはやっぱし700円のいくしかないでしょ。

デカッ!殻もでかいが、身もでかい。そして味は…う〜ん、うまい。臭みもぜんぜんなくて、まさに海の果物でした。
小野
2009.06.03
昨日の朝、一宮市の現場に材料を運んだ後、トラックはそのまま現場に置いて、電車を使って名古屋まで行ってきました。いつもは高速バスを利用するので久しぶりの電車です。

電車に乗ると目がいくのはやはり中吊り広告ですが、このご時世を映してか何となく以前のにぎやかさがないような…そんな中でいちばん目を引いたのが、ドリームジャンボのド派手な広告です。で、まんまと広告の罠にはまった僕は、名古屋で電車を降りたその足で、あの有名なチャンスセンターに立ち寄ってしまうのでした。

名古屋まで来たのは「ヤマトタテルの会」のセミナーに参加するのが目的です。テーマは「建築病理学」と言う聞きなれない言葉…。一見シックハウスと間違いそうですが、あくまでも建物を病人に見立てて、病気の原因を診断して治療方法を検討するという、つまり現地調査からリフォームの計画、施工の仕組みを体系的に構築し、その中心となる人材=「住宅医」を育てるというシステムです。

そのシステムが、これから始まる「超長期住宅先導的モデル事業」に採用されています。超長期…?一般にはまだあまり聞き慣れない言葉でしょうが、大雑把に言うと、福田元首相のいわゆる「200年住宅構想」の具体的な形です。

現在は「超」の字が取れて「長期優良住宅」になっていますが、金利や税制面の優遇などがあり、僕たちとしても避けては通れません!来週の11日にも長期優良住宅をメインとした講習会に参加してきます。
小野
2009.06.01
NPO岐阜・楽しい家づくり研究会のセミナーで高山まで行ってきました。東海北陸道を使えば2時間程度で楽勝で行ける…と思いきや、郡上八幡の先でとんでもない渋滞に巻き込まれ、着いたのは開会5分前…ギリギリの到着となってしまいました。一応スタッフの一人なのですが、何をしに来たのやら…。

今回のテーマは「欠陥住宅や手抜き工事にあわないための対処法」と言う結構重たい内容です。講師には、住宅の検査業務を専門に行う有限会社カノムの長井さんをお招きしました。1400件以上の検査実績を通して、建築業界の裏側を語っていただきました。(生々しすぎて、ココでは書けませんよぉ…。)

他にも業者選びのポイントなど、注文住宅の新築はもちろんのこと、建売や中古購入時の注意点など、これから住宅の取得を考えている方にはとても参考になる内容だったと思います。

帰りは高速は利用せず、せせらぎ街道を快適にドライブして帰ってきました。新緑、せせらぎ、鳥の声…しばしの一人旅を満喫してきました!
小野
2009.05.21
欠陥住宅や手抜き工事にあわないための対処法セミナーのお知らせです。NPO岐阜・楽しい家づくり研究会主催で、「欠陥住宅や手抜き工事にあわないための対処法」と言うテーマのセミナーを開催いたします。

日時は5月30日に高山市文化会館、31日に岐阜の県民ふれあい会館で、いずれも時間は午後1時から3時までです。(20日付けの岐阜新聞にも関連記事が掲載されています)

今回の講師には、住宅の検査を専門に行っている「有限会社カノム」の長井良至社長をお招きします。長井氏は累計で1000棟以上の検査実績をお持ちで、現場を知る人ならではのディープなお話が聞けることと思います。

参加ご希望の方は、お気軽に四季の家工房までご連絡ください。
小野
2009.05.18
昨日は一宮の現場で現場見学会を行いました。あいにくの雨で足元も大変に悪い中、ご来場いただきましたお客様には感謝申し上げます。ありがとうございました。

今回の見学会は、工事中の現場を見ていただく「構造見学会」でした。文字通り、建物の骨組みや補強金物など、完成してからは見えなくなってしまう部分を確認していただくのが主な目的です。ただ、漠然と見ていただいてもただの工事現場でしかありませんので、見学のポイントをある程度しぼってご説明するようにしています。

まずは全体を見ていただき、空間のイメージをつかんでいただいた上で、細かい部分のお話になります。具体的には「図面」「現場」「施工報告書」の3点を照合して、どのような配慮で計画され、それを現場でどのように形にし、どのようにお客様に報告しているか…と言う流れをご説明しています。

特に、四季の家工房で力を入れている「施工報告書」は、一見の価値があるのではないかと思います。基礎の鉄筋の継ぎ手や、木造の補強金物など、できる限り全数にわたり写真の記録を残しています。それを番付ごとに整理して、例えばどこの柱の上下にどのような金物が付けられているか、一目瞭然でわかるようにしてあります。なので、写真の点数だけでも数百点、A4ファイルの報告書の厚みは工事途中の現段階でも1cmに達します。

僕も数年前まではそうだったのですが、通常の住宅の施工報告書は、数か所のポイントをピックアップして写真記録を残す場合が多いようです。でも、現在は極力全数(場合によっては全数できないこともありますが…)について記録写真を残すようにしています。何故かと言いますと、「写真を撮る」と言う行為は指差し確認と同じ(またはそれ以上の)意味をもちますし、「撮られている」ということは現場全体に適度な緊張感をもたらすからです。

構造見学会この写真は、通し柱に胴差し(梁)が取り付く部分の引き寄せボルトです。この後、2階の床合板を伏せると見えなくなってしまうので、チェックと写真撮影のタイミングはこの時しかありません。(写り込んでいる地下足袋は僕の足です…笑)

ただし、これは第三者によるチェックではありません。あくまでも自主検査です。これとは別に、設計を協力してもらっている「A建築宥アトリエ」の梅村敦子さん立ち会いの中間検査と、瑕疵保証の保険会社ハウスプラスさんの検査も受けています。

先日、2回目の構造検査を受けましたが、検査員さんに「ダイライトの釘打ちをこんなに奇麗にやってある現場は初めて見ました」と言われました。正直、結構嬉しかったです。

住宅を建てる建て主さんにとって、「見えなくなってしまう部分に不具合はないか」とか、「手抜きがないか」とか、心配の種は尽きないと思います。まだ心配でしたら、最近は検査を専門に行っている事務所もありますので、そう言う所に工事中のチェックを依頼されても良いかもしれません。なんだか検査まるけですけどね。

ところで、今回の現場は7月か8月頃に完成見学会を行う予定をしています。又、決まり次第ご案内させていただきますので、ご都合のつく方はぜひご来場ください。
小野
2009.05.13
皆さんはゴールデンウイーク楽しかったですか?(…って、まだGWネタ引きずるの?)

と言うのも、僕は楽しかったんですヨ。ここ数年、GWはほとんど出歩かず、何かテーマを決めてモノ作りを楽しんでいるのです。一昨年は息子の勉強&遊びスペースを作り、昨年は女房の書斎兼食器棚兼電子レンジ置場(?)を作り、今年はと言うと…木製のシーカヤック作りに取り組みました!

実は10年以上も前からやってみたかったのですが、なかなかその機会が作れず…と言うか踏み出せずズルズルと…。で、いよいよその気になって、昨年の夏から資料を集め、冬には材料を揃えて、4月頃からぼちぼち始めているんです。

なんでこの時期になったかと言うと、接着と防水に活躍するエポキシ樹脂を硬化させるためには、20℃の気温が必要なんです。だから「春よ来い、は〜やく来い!」と言う思いでこの時期を待っていたんです。仕事でやるのなら、暖房を入れたりやりようはいくらでもあるんですが、まぁこれは遊びの分野ですのでのんびりと構えていました。

実はこの様子をブログにしてみました。ご興味のある方は一度ご覧ください。

建築屋のシーカヤック作り
小野
2009.05.11
今年のゴールデンウィークの初っ端のニュースは忌野清志郎の訃報でした。人それぞれ思う所があると思いますが、ひとつの時代の、ひとつの終わりです。あのフレーズ、このメロディ、あの頃の自分の思い出も絡めながら頭の中でぐるぐる鳴り響く…同じような思いの人も、きっと多いと思います。

僕が中学生の頃、RCサクセションを聴くと「オトナ」達は如実にイヤな顔をしたものです。眉間にシワを寄せて、「病気っぽい」とか「音痴」とか「気持ち悪い」とか散々な評価でした。…でも今はそんなことを言う人は一人もいません。

何が変わったんだろう?清志郎は何にも変わっていません。だったら、変わったのは世の中の方です。それは単に世代が平行移動しただけではなく、「世の中の価値観が変わった」としか言いようがありません。知らないうちにゆ〜っくりと進行して、気がついたらそれまでの常識が全く反対になっていた…なんてこと結構ありませんか?

家に関する価値観もそうですね。昔の「オトナ」は働いて出世して家を建てたら一人前…みたいな評価でした。そう言う画一的な成功のイメージが、イメージを飛び出した清志郎のような奔放な人間を受け入れられなかったのだと思います。

でも今はあながち、そうとも言えません。家を建てる建てないで、人の評価なんかできるわけがありません。人は色々だということが当たり前のこととして受け入れられるようになった、だから清志郎のような飛び出した人も受け入れられる。そして、一旦受け入れてしまえば、後は良さがじわじわ感じられるようになる。

家づくりが商売の僕が言うのも変な話ですが、何も新築でなくても中古でも借家でもいいんです。家族が幸せに思い出を共有できるような、自分らしい棲家なら「OK!ベイビー!最高だぜ!」

尊敬の念を込めて、あえて敬称はナシ!です。
小野
2009.05.07
今年のゴールデンウイークはいかがでしたでしょうか?後半はお天気もイマイチでしたが、前半は素晴らしい快晴が続きましたね。

構造見学会そんな絶好な天候に恵まれて、四季の家工房では上棟作業を行っていました。いつもでしたら、天気予報と睨めっこしながら日程や人工の調整を余儀なくされる上棟作業ですが、今回はその心配もなく気持よく上棟することができました。屋根仕舞いもできましたので、連休後半はゆっくり休ませていただきました。

この建物の特徴は「細長い」ということが挙げられます。これは、間口8m×奥行30mという細長い敷地形状に合わせたためです。敷地いっぱいに建てようと思ったら、南北に3間半(6.37m)取ることもできたのですが、そうなると建物周辺の余裕が無くなり、奥側の余剰地の活用もしにくくなってしまいます。加えて、南隣地(現在は畑)に建物が建ってしまうと、陽当たりが全く望めなくなります。

そこで、あえて南側に2.7mの余剰地を残し、建物の南北は2間半(4.55m)という細長〜い形状にしたのです。この2.7mの余剰地には小さなウッドデッキが予定され、奥側に予定している家庭菜園へのアクセスルートにもなります。建て主さんより熱望されたウッドデッキでしたが、小さいながらもイイ感じに計画できて良かったです。

「そんな細長い家ってどうなのよ?」と思われるかもしれませんが、これがどうしてなかなか…イイ感じです!広がりを感じられるような工夫も随所に取り入れてありますし、きっと住みやすい家になると思います。外観も軒をぐぐっと深くして華奢なイメージを払拭してありますので、規模の割に堂々とした居構えになりました。

さてこの建物ですが、建て主さんのご厚意により構造見学会を行うことになりました。日程は5月17日(日)で、場所は一宮市木曽川町になります。ご希望の方は四季の家工房までご連絡いただければ、詳しくご案内いたします。この機会に「四季の家工房の家」をぜひご覧になってください。
小野
2009.04.21
ささやフランス・ノルマンディで藁の家を建てたフィリップが訪ねてきてくれました。2年ぶりの再会なので、みんなで焼き肉を食べて、その後は「ささや」さんに移動して、穴ぐらの中でカクテル片手に積る話を…。

藁の家は、その後いろいろな人の手を借りてようやく完成し、この正月から住み始めているそうです。正確に言うと、完成はまだまだ先になりそうなのですが、「住める状態になった」ということらしいです。

で、住み心地はと言いますと…「とても暖かくて気持ちが良い」とのことでした。地元でも結構話題になっていて、雑誌に掲載されたり、見学者もけっこう来るそうです。

フィリップ一家が入居したことで、これまで住んでいた小さな藁の小屋「プチメゾン」や、子供たちが寝ていた納屋の小屋裏部屋が空室になりました。この野性的でもありラブリーな空間をどのように活用するか…です。

元々、ファームステイを受け入れてきた家族ですが、もうちょっと門戸を広げてみようかなと計画中だそうです。若い人(若くなくてもいいんですが)に格安で宿泊と食事を提供し、ちょこっと仕事を手伝ってもらうと言った「持ちつ持たれつ」のような仕組み…になるのかな?ノルマンディのド田舎で農家体験をしてみたい方がいらっしゃいましたら紹介しますよ。

ところで、今回フィリップと合流する地点として、中央高速の桃花台バス停を選びました。長野方面からバスで移動するということでしたので、名古屋まで行ってしまう前でピックアップした方が良いと判断したからです。

…ところが、行ってビックリ!バス停周辺には何の案内も無いばかりか、クルマを駐車する場所もありません。近くまで来ていながらグルグルと停められそうな場所を探して、ずいぶんと時間をロスしてしまいました。結局、停められそうな場所は見つからず、ワイパーに「すぐ戻ります」とメモを挟んで、住宅地に路駐するしかありませんでした。

バス利用者を送迎することすらできないようなこの作りは、いったい何なんだ!このバス停はいったい誰のため?パークアンドライドと言う言葉は聞かれるようになりましたが、受け入れ態勢ができていないと公共交通機関の利用は伸びず、マイカーに頼らざるを得ない現実は変わらないと思いました。
小野
2009.04.17
せっかく家を新築したのだから、神棚も雰囲気にあった物が欲しい…と言うお声をいただきました。神棚と言うと、何となく色々なしきたりや決まり事があるのではないかと思って二の足を踏んでいましたが、ちょっと調べたらこれといった決まりは無いようです。だったら、あまり細かいことを気にせずにトライすることができそうです。

昔は、大工が余った材料で片手間に作るのが普通だったようです。神棚や神具専門の工場ができてきたのも、戦後のことなのでしょうね。そんな流れの中で、神棚と言うとよく目にする「神社のミニチュア版」が一般的な神棚のイメージになっているのではないでしょうか。それが、最近は暮らし方や建物がよりシンプルな志向に変化して、ミニチュア神社はどうもインテリアにそぐわなくなってきたようです。

そんな風に環境は変わっても、「家の中に神様をお祀りする」と言う日本人の精神は不変のもののようで、若い世代にもきちんと受け継がれていることに何となくホッとしました。

神棚で、昨年新築させていただいたお客様からのリクエストもあって、こんな神棚を作ってみました。色々とイメージスケッチもしてみたのですが、屋根を無しにする構成はまとまらず、割と無難なデザインに落ち着きました。結局、ミニチュア神社の範疇を脱することはできなかったなぁ〜…。

必要とする条件…御札、米、塩、水、榊を祀るスペースを確保して、シンプルで、かつ精神性を無にするような奇をてらったようなデザインを避け、当然ですが倒れたり御札が落ちてしまうような非常事態は絶対起きてはいけないし、さらに柱の余り材を利用すると言う条件も付けると…う〜ん、なかなか難しい課題です。でもオモシロイ!

今後、暇を見つけてはもっと色々な形にトライしてみたいと思っています。又、神棚単独の形だけではなく、建築側の工夫として高い位置に神棚用のニッチを設けるとか、ニッチそのものが神棚になってしまうような仕掛けとか…今回の神棚製作が新しいアイディアのきっかけにもなってくれました。

ところで、こんな話を聞いたことがあります。神様にお願いごとをしても、まず叶えてもらえることはないそうです。なので、神様にはいつもお礼を言いましょう。人生辛いこともあるし、宝くじを当ててくれ!と叫びたくなる気持ち(オイラだ!)はわかりますが、それって無理無理…叶えてくれるわけはないです。それよりも日々生かされていることに感謝をしましょう。

最後にちょこっと営業です。写真の神棚は3基(神棚は1基、2基と数えるのだそうです)製作して、1基納品いたしました。在庫があと2基あります。材は桧(ヒノキ)と一部欅(ケヤキ)で、サイズは幅24cm×奥行12cm×高さ37.5cmです。1基6000円でいかがっすか〜?
小野
2009.04.07
本日は午後の仕事をお休みにして、全員で東邦ガスのショールーム「リベナス岐阜」の見学に行ってきました。先回は電気の目線でIHヒーターの体験研修会を開いたので、今度はガスの切り口で住宅設備を考えてみよう…と言うのが本日のテーマです。

まずは、女性ガイドに説明を受けながらショールームを一巡するツアーです。エコウィルやエコジョーズの紹介がされ、床暖房とエアコン暖房の違いを体感する小部屋もありました。このショールームは、電気とガスを体感的に比較できるところが大きな特徴…と言うか「売り」にしているところです。

それが最も表れているのが、ツアーの次に案内された「キッチンスタジオ」でしょう。スタジオの中央にアイランド型のキッチンがあって、そこにガスとIHのコンロが仕込まれています。この2種類のコンロを使って実際に料理をしながら比較できる…と言うのが、このキッチンスタジオです。

キッチンスタジオキッチンスタジオ今回は、ガスコンロを細沢が、IHコンロを宇佐美がそれぞれ担当して、同じメニューのお料理対決となりました。メニューはチャーハンと茄子のグラタンです。

メニューも食材も東邦ガスさんに全てお任せです。…と言うのも、このお料理対決自体がひとつのプレゼンテーションの流れになっており、料理の段取りや合間合間の説明もツボを得ていてわかりやすい!しかも、よ〜いドンで調理して、実際に鍋を振ったり試食したりできるので会話もはずみます。なかなか上手な組み立てです。

ガスコンロとIHコンロの違い ガスコンロとIHコンロの違いで、肝心の味の方ですが…「どっちもウマイ」と言うのが正直なところです。

厳密に言うと、チャーハンにしてもグラタンにしても、ポロポロ感や焼き具合はガスに軍配が上がりますが、普段の家庭料理と言う範疇で考えると、どちらも普通においしくできているのです。

ですからガスかIHか決めるのに重要なのは、メニューの味比べよりも生活スタイルや料理に対する思いなど、使う人によってポイントが異なる…ということを理解すべきだと思います。

そして、それとは別に、炊飯モードを使って土鍋でゴハンを焚いてもらったのですが…これがウマイ!もちろん火加減は自動でやってくれるし、炊きあがりまでなんと12分です。蓋を開けると文字通りお米が立っているし、カニの穴もプツプツと…お米は普通のJAのお米とのことです。この炊飯モードは、断然ガスの勝利でした。これなら「炊飯器を持たない」と言う選択もありですね。タイマー炊飯はできませんが…。

まぁ、この体験だけでガスか電気かと言う決断はできないと思いますが、新築やリフォームをお考えの時にはぜひこういうショールームを利用してみてください。キッチンスタジオは要予約ですが、お一人でも対応してくれるとのことです。ご希望の方はご連絡いただけましたら、四季の家工房からも予約できますよ。

最後に、今後の展開として「エネファーム」の説明を受けました。ちょこちょこCMなんかでも耳にすると思いますが、エネファームと言うのは水素を利用した燃料電池で、発電と給湯をするシステムです。原理は水の電気分解の逆です。水に電極を2本入れて電気を流すと水素と酸素に分解される(大昔に習たっけねぇ…)のですが、これを逆にして水素と酸素を反応させて電気を得ると言うわけです。そして、その時副産物として発生する熱でお湯まで沸かせちゃうという物ですね。

燃料である水素をどこから取り出すかですが、天然ガスや石油やメタノールなどの化石燃料系や、木質バイオやさらにはウンチまで…各社色々あって面白い!ちなみに、東邦ガスは都市ガスを使ったシステムを5月から売り出すそうです。

このシステムの売りとするところは、「CO2削減というエコ」と「ランニングコストの軽減」です。前者に関しては、年間を通して1家族で約1500kgのCO2が削減できると言う試算があります。参考までに、アイドリングストップ1年分が約40kg、空調を1℃変えると1年で約35kg、1回のシャワーを1分短くすると1年で約30kg…だそうで、要するに桁違いに削減できるということです。後者は光熱費で言うと年間5〜6万円くらいの削減になるらしく、大雑把な言い方をするとお湯を沸かすエネルギーがタダになると言う感覚です。

でもでも、現在のところ導入価格は340万円也…国の補助金140万円(予定)を差し引いても200万円の初期投資が必要になります。ガス発電のエコウィルが100万円以下だし、エコキュートはさらに安く導入できることを考えると、これだけのお金をかけて導入できる人がどれだけいるか…まだまだ未知数ですね。東邦ガスとしても、ガス料金を割引したり、金融機関と提携して金利の優遇を受けられるようになど、5月の発売を前に色々と動いているとのことです。

もうひとつ気になったのが、水素と空気を反応させるスタックと言うユニットがあるのですが、これの寿命と言うか交換時期が今のところ10年なんだそうです。10年で壊れて使えなくなっちゃう…というわけでもないのですが、これってエネファームの心臓部のような物です。それが10年かぁ…。

導入コストが半分くらいになって、機械としても長寿命になれば、近い将来メジャーな家庭用発電装置になると思います。これと太陽光発電装置を組み合わせれば、必要とする電気のほとんどを自分でまかなえる(売電買電含んで)住宅ができそうです。そう言う意味でも、本日の研修は有意義でした。東邦ガス「リベナス岐阜」さん、ありがとうございました。
小野
2009.04.01
先週末にリフォーム物件が完成しました。小学校入学の都合もあり、本当にギリギリのお引き渡しになってしまいました。

壁天井塗装工事今回のお客様は、内部の壁天井の塗装工事にチャレンジされました。けっこうタイトなスケジュールだったのですが、ご夫婦の頑張りとお友達の協力も得て、無事塗り終えることができました。そのご様子をちょっと紹介させていただきます。

まずは石膏ボードを止め付けたビスの頭や、ボード同士の継ぎ目をパテ処理します。パテは乾燥すると痩せてくるので、1回目の乾燥後に2回目のパテをしごきます。その後、サンドペーパーで平滑に均して完了です。

…文字で表すとこれだけなのですが、実際にやってみるとけっこう大変な作業です。でもこの下地の出来がその後の仕上げ塗装の出来を左右するので、手を抜くことはできません。

壁天井塗装工事壁の仕上げはチャフウォール塗りです。これはホタテの貝殻を主材とする、湿気や臭いの吸着にも優れた材料です。四季の家工房ではよく利用する定番となっています。ローラーでも塗れるので素人でも施工可能ですし、既存のビニールクロスにも直接塗れますのでちょっとした模様替えにも使えます。

写真はポリバケツで練り混ぜた所ですが、屋台のたこ焼き屋さんみたいです。ドロドロ感もたこ焼きくらいの感じです。
壁天井塗装工事壁天井塗装工事これをヒシャクですくって手提げの容器に移し、ローラーでころころと塗り付けていきます。

塗ってはいけないところは、あらかじめテープやシートで養生しておきます。
壁天井塗装工事壁が白くなってくると、室内もあかる〜くなってきます。「お父さん、がんばれ〜!」…家族みんなで壁を塗った記憶は、きっと一生忘れないことでしょう。

楽しそうだったので、小野もちょこっと手伝わせてもらいました。「楽しそう」なのは本当ですが、実際はけっこうキツイ作業だったことと思います。何せ、仕事を終えてから作業を始めるので、連日11時や12時まで壁と格闘するのですから…。

でも、実家のお母さんからカレーの炊き出しをいただいたり、お友達からBGMにJAZZの挿し入れがあったり、ローラーを転がしながらいろいろなお話をしたり、僕にとっても思い出深い壁塗りでした。
小野
2009.03.13
キッチンの熱源をガスにするか電気(IH調理器)にするかは、住まいの設備を検討する上で大きなポイントとなります。

いつも言っていることですが、四季の家工房としては「ガスがいいですよ」とか「IHの方がいいですよ」とか、どちらかをお薦めするようなことはしておりません。何故かと言うと、どちらも一長一短でそれぞれに特徴があるからです。どのような暮らし方をしたいかは作り手が決めることではなく、住まい手が決めるべきことなのです。

四季の家工房はメーカーの営業マンではありませんので、特定の機種を売りつけることが仕事ではありません。説明やアドバイスなども偏りのない情報を提供して、お客様が自分で意思決定できるようにお手伝いをすることが仕事です。

ところが…ウチの人間は誰一人としてIH調理器を使っている者がいないのです。これでは説明やアドバイスをしようにも、カタログの受け売りが関の山…。これでは「自分の言葉で語る」なんてことができるわけもありません。

ならば「経験」してみようじゃないか!ということで、体験型ショールームを展開しているパナソニック電工リビング東海さんにお願いして、デモ用キッチンを半日使わせていただくことにしました。

通常ですと、調理体験はショールーム見学ツアーのメニューのひとつとしてご用意されています。ショールーム側主導で一通りの説明を受けるコースなのですが、焼きソバなどの食材も用意されていて至れり尽くせりなのです。しかし、これはあくまでも「体験」であって、自分の言葉で語るためには「経験」が必要なんです!…という訳で、こだわり屋の僕たちは食材をあれこれ調達する所から始めました。

IH調理器そして、本日の主役は元イタメシ調理人の細沢クンです。普段はゲンノウやノミを持つ手を、包丁と鍋に替えて調理に取り掛かります。服装はいつもの作業着のままですが…。

最初はIHに戸惑っていましたが、ショールームの女性スタッフにアドバイスを受けながら使っているうちに、「あぁ、これ全然OKっすよ。普通に料理できますよ。」と、すぐに勘どころをつかんでおりました。

僕は、以前から興味があったゴハン炊きに挑戦しました。IH調理器の炊飯モードが実際に使えるものかどうか試してみたかったのです。これが使えれば、炊飯器を持たなくても良いということになります。キッチンを計画する時に、炊飯器を置くスペースってけっこう悩ましいんです、電源はいるし、湯気は出るし、毎日使うし…。

結果は…お米を研いですぐに炊いたことと水加減がちょっと多かったかな〜と言う気がしますが、そのあたりを差し引いても「まあまあおいしく炊けた」と言ってよいかと思います。かと言って、炊飯器を排除できるかどうかは、1ヶ月くらいの生活を通して「経験」をしないと判断はできそうにありませんね。ちなみにこの炊飯モードは、ガスコンロもかなり進化しているようです。

IH調理器IH調理器そうこうしている間に、きのこスパゲティと鶏の香草焼きが出来上がりました。IH調理器のインプレッションとしては、火力や立ち上りの早さは言うことなしの◎です。

スイッチ類も、微妙な火加減や予熱、保温など感覚的に使いやすくなっていて、実際に調理してみればすぐに慣れると思います。ガラストップの掃除のしやすさは言わずもがなですね。

実はこれ、だいぶ前の話なんですが、たまにはこんな研修会もやってますよということで、ご紹介させていただきました。パナソニック電工リビング東海さん、ありがとうございました。パナソニック電工リビング東海さんのショールームは岐阜産業会館のすぐ西側です。
小野
2009.02.25
昨日の報道でご覧になった方も多いと思いますが、太陽光発電による余剰電力の買い取り価格が現行の2倍になるようです。…正確にはそういう仕組みを検討中という発表でしたが、経済産業相の発表ですので、大枠固まっていると考えてよいのではないかと思います。

これは太陽光発電の導入を検討中の方のみならず、すでに設置されている方にも朗報です!設置時の一時的な補助金ではなく電力会社による買い取り価格が倍になるので、新規設置の場合も既設の場合も同様です…同様だと思います。(何せ、昨日今日のニュースネタなもんで、ちょっと曖昧な表現になってしまいますが…。)

これまで元を取るには20〜25年かかると言われていた太陽光発電が、導入時の補助金(1KWあたり7万円)と合わせると約10年で償却できるようになります。これまで太陽光発電を導入されていた方は、「元を取る」というよりどちらかと言えば「環境貢献」に力点を置いている方が多かったように思います。

実際、償却に20年以上かかると「元を取る」というイメージ自体しづらいのでしょうね。でも、これが10年となると印象が全然違います。クルマの買い替え周期や子供の就学期間などともリンクさせて、具体的にライフプランに組み込んで検討することができる期間です。

この仕組みが始まるのは2010年からで、普及率をみながら段階的に引き下げていくようです。で、とりあえず向こう10年間の期限付きということらしいです。思えば福田前首相が、2020年に普及率10倍、2030年に40倍という目標を掲げていましたね。これがようやく形になりつつあるのでしょうか。

でも、この10倍とか40倍とかの数字を真に受けちゃうと、今回の「買電2倍、向こう10年間」というのは、なんだかちょっとビミョ〜な数字ですね。ドイツ並みの3倍であれば、「お〜!」という感じなのですが。

太陽光発電において、現在ドイツが世界のトップを走っています。ドイツの人は発電効率を上げて、たくさん電気が売れるように、いつもパネルをピカピカに磨いているそうです。そりゃ3倍で買ってもらえるのですから真剣みが違います。そういう心理まで利用しているのかどうかはわかりませんが、こうした日々のメンテがさらなるエコにつながっているんです。

ちょうど先程、オバマさんも麻生首相との会談の中で「日本の先進的な環境技術を見習いたい」というようなことを言ってました。いや、会談ではなく演説でだったかな?(トラック運転しながら聞いているもんで…。)

いずれにしても、世界規模で価値観が変わりつつあります。いや「変わらざるを得ない」と言った方が正確かも…。この際、「変化」は大歓迎です。こんな時だからこそ、じっとしていても仕方がありません。とにかく「動け!」と自分に言い聞かせる!
小野
2009.02.14
昨日の朝日新聞「天声人語」に、火と人間の関係性について書かれていました。人間は火を上手に使うことによって際立った進化を遂げた生き物だと、一般的には考えられています。僕もそう思っていますし、決して間違いではないでしょう。

でもこの記述でおもしろかったことは、人体寸法と言う切り口で、人類が火をコントロールできるようになった必然性が解説されていたことです。要するに、火をいじるのにちょうど良い大きさの生き物が人間だった…と言う訳です。

例として、鼠と象が挙げられていました。たしかに、人間が鼠のサイズだったとしたら安定した火を維持することは不可能でしょう。爪楊枝で焚火をしても、すぐにショボくなってしまうと思います。逆に象くらい大きな人間だったら、煮炊きしたり暖をとるにも巨大な焚火が必要になり、あわや山火事…ということにもなります。

何気なく付き合ってきた火と人間の間に、このような寸法関係があったとは目からウロコです。人類が火を選んだのではなくて、火の方が人類を選んだのかもしれませんね。仕事柄「寸法」にはいつも神経を尖らせているので、ことさら昨日の天声人語は興味深かったです。ネタ元も書いてあったので、そのうち読んでみようと思います。

寸法ついでに…僕の中では1メートルは時として1メートルではないのです。って何のこっちゃと思われるかもしれませんが、「同じ1メートルでも、個人的な体格の違いによって感じ方は一様ではない」ということなのです。当たり前と言えば当り前ですが、意外と通り一遍な通念でモノの寸法が決められていることは少なくありません。

例えばインターホンのモニタ部分の取り付け高さなども、1メートル45センチくらいを標準の取り付け高さとしているものが多いようですが、これってちょっと高すぎませんか?しかも、この寸法の基準となるのは器具の中心線ですから、モニタの画面自体はおおむね1メートル50センチの位置になってしまいます。身長160センチ以上の人ならばこれでも良いですが、実際にはもっと小柄な人や子供も使います。そう考えると、この寸法は「やさしくない」ですね。

で、この高さ調整というものは、仕上げが終わって器具を付ける段階ではもうどうにもなりません。建物がまだ骨組の段階で配線をしていきますので、ずいぶん早い時点で使い勝手が決まってしまうのです。だから着工前の計画が大切なんですね。

僕の身長は1メートル80センチです。(別に自慢しているわけではないのですが…。)ですから、自分を基準に寸法を決めてしまうと、小柄な方にはとんでもなく使い勝手の悪いことになってしまいます。そこで、12センチを10センチに見立てた目盛りを壁に付けておいて、動作のシミュレーションをしています。この目盛りの前では僕は身長150センチになれるんです!
小野
2009.02.11
このところ、古い木造住宅のリフォーム現場に張り付いています。まずは傷んだ瓦を撤去して新たに屋根を板金で葺き直すのですが、屋根を葺き替えるのには2つの理由があります。ひとつは、現況の瓦が劣化していて、割れやずれ、落ちなど実際の使用に耐えなくなっていると言う直接的な理由です。もうひとつは、瓦を板金にすることによって「屋根を軽くする」と言う理由があります。

屋根が軽くなれば、それだけで建物の負担はかなり減るはずです。解体した瓦と葺き土だけでダンプ2台分もありました。ということは、少なくとも数トン分の重さから解放されたことになります。静荷重を支えるだけでもかなりの負担ですが、これが地震ともなると…。重心の高い頭でっかちの瓦屋根が下部の構造に与える影響は、かなり大きな力であることが想像できます。

もちろん現在の基準で作られている建物ならば瓦屋根でも問題ないのですが、いかんせんこの家は古いのです。本来でしたら、建物自体をジャッキアップして基礎を作った上に再び建物を設置すれば理想的な補強工事ができるのですが、予算の都合でそこまではできません。いつかは屋根を葺き替えなくてはなりませんので、とにかくこの機会にできるだけ軽くすると言う方法を取りました。

掃除写真は、屋根を解体した時に天井裏にこぼれた土を掃除している所です。こぼれたと言うよりも、野地板がまばらなこともありほとんど落ちていたのではないかと思います。土の重さで天井が今にも抜けそうになってしまい、慌てて室内側からつっぱり棒をかましたほどです。

掃除も大変でした。あらかた土を撤去して最終的には掃除機で吸うのですが、天井に足をつける部分は限られているし、近隣に埃を飛ばさないようにシートは掛けてあるし、舞散った埃で目は見えないは息もできないわで、作業中は「ひでぇ〜なぁ〜」と思っていましたが、今にして思うと雨に降られなかっただけでもラッキーでした。

あれほど劣悪な環境だったはずなのに、写真で見ると、まばらな野地板の間からこぼれるブルーシートの青白い光が「あら、なんだかきれいねぇ〜」。この後ここには断熱材を敷き並べていきます。
小野
2009.01.30
四季の家工房は家を作るのが仕事ですが、木で作れるものでしたら「何でも作っちゃおう〜!」と言うのがモットーです。で、今回はこんなご注文をいただききました。

トンボ少年野球のグランド整備に使う「とんぼ」です。材料は水にも強く、軽くて丈夫な米ヒバで作りました。手で握るグリップ部分は、あたりが良くなるように丸く削ってあります。

ブレード部分もテーパーに削って、それなりに手をかけています。今回は10本まとめてご注文いただいたので、1本3500円で作らせていただきました。

手作りですから、用途に合わせて寸法の加減もできます。グランド整備に、田んぼの代掻きに、土建屋さんの土間コン打設に…あなただけの「オーダーとんぼ」はいかがっスか〜!?
小野
2009.01.23
以前の四季便りでNEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の補助金について軽く触れましたが、募集期間が2月10日で締め切りになってしまいます。けっこう短いんですよ、募集期間が…。

もしも今、オール電化のリフォームをお考えの人がみえたら、この機会をぜひ活かしていただきたいと思います。何せ工事費の1/3が補助されるので、額がデカイです。イメージしやすいように、4〜5人家族を想定して例を挙げてみます。

フルオートタイプのエコキュート(容量370L)を設置し、キッチンとお風呂の2ヶ所にボイスリモコン付けると、基礎工事や設置工事を入れて約55〜60万円くらいです。それに、高効率の最新のエアコンを14〜16帖程度のリビングに取り付けるとして、40クラスのモノで25〜30万円。

後は、エネルギーの節約状況がモニターできる省エネナビと言う器具をつけて、これが3万円くらい…締めて、大雑把に90万円とします。その1/3の補助を受けられるので、ナント30万円にもなります!浮いたお金で、IH調理器を入れても充分お釣りがきます。これで、中部電力ともオール電化の契約ができるので、電気代もさらにお得になります。

まぁ、ガスがいいかIHがいいかは、それぞれのご家族の思いで意見が分かれる所です。当然、私達としてもどちらが良いということは申せませんし、正直どちらが良いのかは誰にも分からないことです。どちらが自分たちの生活に合っているか、住まい手であるご家族みんなで話し合ってみるしかありません。(IHの調理体験をできる場もありますのでご紹介しますよ。)

で、この補助制度なんですが、当面はこの2月10日の締め切りでおしまいになってしまいます。今度はいつ再開されるかわかりません。話によると、今後は太陽光発電の補助の方に予算を投入することになるようです。

太陽光発電の補助申請も1月13日から始まっています。四季の家工房の協力業者さんの中には、「ソーラーおたくのガス屋さん??」もいますので、いつでも相談に乗りますよ。ソーラーもかなりディープでオタクな世界のようです〜。
小野
2009.01.15
おもしろいサイトがあったのでご紹介します。

省エネ型製品情報サイト

家電製品や住宅設備を選ぶ時、まず気になるのがコストですね。購入時のイニシャルコストはカタログや見積りでわかりますが、いまいち不安なのがランニングコストです。目を皿のようにしてカタログのデータとにらめっこすると、それなりにヒントになりそうな数字を見つけることはできますが、それでも…やっぱり良くわからない〜。しかも各社微妙に表現が違ったりして、正確に比較することはかなり難しいものです。

で、このサイトなのですが、なんと各社各機種の省エネ度が一目瞭然わかるのです。 エアコンの購入を検討中と言う前提で、使い方を簡単に説明しますと…まず、「家電製品」にチェックを入れて「エアコン」を選択します。次に区分のところを、一般的に8畳間と仮定して「冷暖兼用機2,8KW」とします。メーカーを指定してもイイですし、そのまま検索してもイイです。各社比較したかったらメーカーは指定せずにそのまま「検索」ボタンを押してください。

どうですか?わかりやすいでしょ?省エネ達成率やCOP、AFPなど、言葉の説明はサイト内にあるのでここでの説明は省力させてもらいますが、一番リアルなのは年間電気代の比較ですね!上位の機種だと18,400円ですが、このリストの最下位は26,800円です。その差8,400円…10年使うと84,000円の差額です!

COP値(省エネ性能の目安で、値が大きい方が省エネ)に注目するのも良いですね。上位の機種のCOP値は6前後です。このあたりの数値の物で、あとは価格や機能やデザインといった切り口でエアコン選びをしてみてはいかがでしょうか。ちなみに最下位はCOP4.7でした。10年くらい前の物だとCOP値は3くらいでしたので、昔のエアコンと最新式では電気代もかなり違うはずです。

古くなったら何でもすぐ買い替えるってのもどうかとは思いますが、10年以上前のエアコンをお使いの場合、コスト面での買い替えのメリットはあると思います。そして買い替える場合は、どうせならNEDOの省エネリフォーム補助も検討しましょう。簡単な設備交換のリフォームでも、条件さえ合えば補助金を活用することが可能です。詳しくはお気軽にお問い合わせくださいね。
小野
2009.01.12
新年早々の四季便りがこんな話題になってしまって心苦しいのですが、1月9日の新聞に「サッシ5社が防火窓で性能を偽装して認定を受けていた」と言う記事が載りました。この5社の中には弊社が定番で使用している新日軽も含まれています。

偽装があったのは、商品名「プララ」と言うビル・マンション用の樹脂サッシです。弊社が使用している「アルプラ」は偽装の対象にはなっていませんので、引き続き安心してお住まいただけます。

この辺は、中間消費者である私達としては、ホッとしているのが正直なところですが、それにしても信頼していたメーカーだけに残念な気持ちでなりません。サッシに限らず、材料の選定にはより慎重にならざるを得ません。なんとも暗い話題の年明けです…。
小野
2009.01.01
旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。

地球ぐるみで激動の時代ではありますが、あせらずマイペースで仕事を続けていきたいと思いを新たにしております。

本年も宜しくお願いいたします。
小野