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四季便りバックナンバー
 
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2011.12.26
2011年は日本人全員にとって大変大きな一年でした。被災地から遠く離れた僕たちにとって何か試練があったのかと言うと直接的には何事もなかったのですが、自分達の行動の全てが何かしらの影響を与えたり与えられたりしながら、「多くの人と繋がっている」という事を改めて実感させられました。言い方を変えると「自分もこの国を支えている一員なんだ」って、多くの人がそう感じたはずです。

まだまだ過去形で終われるような事ではありません。個人個人が非力を嘆くのでなく、着実に毎日を暮らしていく事がきっと大きな力になるはずです。当り前の事が当たり前のようにできる日々に感謝です。本年もありがとうございました。
  四季の家工房一同  
 
2011.12.20
本格的に寒くなってきました。そりゃ、12月も後半に突入してるんで当たり前と言えば当たり前ですが、11月が暖かかったせいか急に寒くなったような印象です。寒くなってくると気をつけなくてはいけない事のひとつに、「ヒートショック」が挙げられます。最近では新聞やテレビでも結構注意喚起の報道があるのでご存知の方も多いと思いますが、毎年交通事故よりも多くの方が「ヒートショック」でお亡くなりになっているそうです。

四季の家工房のお客様にはお医者さんや救急救命士さんが何人かいらっしゃるのですが、そういう方にお聞きしてみると皆さん異口同音…「ホント、多いですよ!」と。特に救急救命士さんは現場を見ているのでどんな状況かをお聞きすると、やはりお風呂が一番多いそうです。暖かい部屋から寒い脱衣室に移動して服を脱ぎ、さらに寒い浴室に移動して、寒いもんで急いで熱い湯船に浸かって意識を失ってしまう…という行動パターンが多いそうです。この時、血管が急に収縮して血圧が高くなったり、急に低下して貧血状態になったり、短時間での急激な変化に体がついていけないのでしょうね。特に血管が硬くなっていたりするお年寄りに事故が多いのはこのためです。

又、ヒートショック自体が致命傷にならない場合も、めまいや意識を失っておぼれたり転倒したりと、二次的な事故の原因にもなります。元々浴室は危険な場所なのですから…。「若いから大丈夫」と思っているかもしれませんが、入浴時にブルッとふるえた経験は誰もがありますよね?これもヒートショックの症状ですので、例え若くても注意は必要です。

僕たちがやらなくてはいけない事は、やはり温度差の少ない住宅を作る事でしょう。現在の新築の家の関しては断熱化はほぼ一般化してますので、どこの建築屋さんでもハウスメーカーでも最低限の断熱性は守られていると思います。それこそ検索してみるとたくさんヒットしますので、選択肢も多いです。

問題は古くて寒い家です。そういう家に限って「デカい」というのもよくある事だし、お年寄りが住まわれている事も多いです。このような家こそ断熱リフォームするべきなのでしょうが、コレを断熱化するのは結構難しいんですね…。部分部分で言うと、断熱材を入れるだけの作業なので単純な作業だし、特殊な技能が必要な訳でもないのですが、何せ現状に合わせて納めていかなくてはいけないので通りいっぺんに行かなかったり、現場での判断や配慮がとても重要になります。それには経験と共に、愛情も必要になってきますね。

聞くところによると、ヨーロッパでは家の断熱性によって、生命保険の掛け金が変わる国もあるんだそうです。ドイツだったかイギリスだったか北欧だったか正確に覚えていませんが、保険先進国かつ寒い国ではこういう考え方もあるんですね。出典はわかりませんが、日本でも「家が暖かいと相対的にお風呂のお湯の温度設定が低くなる」という統計があるそうです。ぬるめのお湯でも十分温まれるので、ヒートショックやのぼせの危険も減ると言う訳です。又、風邪をひきにくくなるとか、医療費が低くなるとか、まぁそりゃぁそういう事もあるのかなぁ…と思います。

家を建てたりリフォームしたりという事はそれ自体が目的ではなく、そこで「幸せに暮らす」って事が目的ですよね。少なくとも家庭内での事故を減らす配慮は必要だと思います。

PS.救急救命士さんからお聞きした事ですが、浴槽内でご家族が意識を失って救急車を呼ぶ場合、救急車が到着するまでに浴槽の湯を抜き、体を拭いておくと素早く救助できるそうです。隊員が到着してから湯を抜いていると、貴重な数分を無駄にしてしまいます。当り前の事ですが、慌ててるとなかなかできないのかもしれませんね。覚えておいて下さい。
  小野  
 
2011.12.09
デジカメの分解先回、デジカメを買い換えたって事を書きましたが、壊れてしまったルミックスFX30がどうなったかと言うと…こんな風になっちゃいました!

何も考えず燃えないゴミとして捨てようとしてたのですが、息子が「中を見てみたい」と言うもんで…そりゃもちろん、ダメという理由はありません。男の子がメカに興味を抱くのは自然な事だし、むしろ親としては嬉しいし…。

僕もかつては分解小僧と呼ばれた事があるので、やり始めるとこっちも手を出したくなっちゃいますが、なるべく横で見守るように自分を抑えて抑えて…せっかくやるんだから、破壊ではなく分解できるようにちょこっとアドバイスをしたり、固くて動かないビスを緩めてあげたり…と言う程度にとどめるようにするのですが、ああ〜手が出そうになる!(笑) 自分の大人度が試されているような気がします。

レンズ部をばらすと、以前壊れて半開きになったレンズ保護シャッターの開閉の仕組みがわかりました。なるほど、ここの滑りが悪くなったんだな。縦軸と横軸で可動式のレンズも出てきました。なるほど、コレが機械式の手ぶれ補正のメカだ。縦軸、横軸沿いに1個ずつ小さな磁石が付いていて、レンズを動かすのは磁石の力を使っているわけだ。

これが強力なネオジム磁石なので、油断しているとまわりのビスやらバネやらを引き寄せて雪だるま状になっちゃうんですが、細かいビスははずすのも大変なほど強力な磁石です。息子は、とりあえずこれを戦利品として取っておくそうです。

デジカメの心臓部心臓部はコレ!720万画素のCCDだ!そして、脇の方に大豆くらいの小さなモーターと、歯車の入ったギヤボックスを発見…これこそ僕が致命傷を与えてしまった、レンズ出入りの駆動部分だ。なるほど、モーターをはずして単3電池をつなぐと、しおらしくも動くではないか。このモーターも戦利品として息子の道具箱に入っていきました。ミニ扇風機を作るそうですが、どんだけミニなんじゃい!

しかし、これだけの部品をひとつひとつ設計して作っていったと思うと、「技術ってすごいなぁ」と改めて感心してしまいます。外したビスは33本、レンズは4枚まで確認しましたが、カタログでは7枚となっているのでまだバラシきれてないのでしょう。でも、夜も更けてきたんで、この辺で分解完了という事にします。

このカメラには、最後の最後まで楽しませて頂きました。サヨナラ、ルミックス。
  小野  
 
2011.12.05
デジカメを買い換えました。4年半使ったパナソニックのルミックスFX30が、とうとう修復不可能になってしまったんです。これ、当時浜崎あゆみが「あゆはスゴ薄」ってCMやってたアレです。(覚えてる人はいないと思いますが…。)同じ時期には、同じパナソニックの製品で綾小路きみまろが「きみまろズーム」をやってましたが、迷わずあゆのスゴ薄を買いました!

機能的にも、建築屋としては広角が重要なので当時最小の28mmはありがたかったし、不安定な姿勢での撮影が多いため、光学式の手ぶれ防止機能もありがたかった。薄暗い所や逆光で、細部の施工状況などを記録する場合も、手元の十字キーで素早く露出補正できるので、なかなか使い勝手も良かったんです。

難点は…良く壊れた。最初の不具合は、レンズを保護するシャッター(撮影のためのシャッターではなく)が起動時に半開きで止まってしまう、と言うトラブル。次にズームが動かなくなり、3回目の不具合は起動すらしなくなりました。その都度、修理に出すのですが、戻ってくるまでの3週間くらいは女房のカメラを持っていったり携帯で撮ったり…一応、用は達するのですが、イマイチ手になじんでいないと言うか、思い通りに撮れなくて少々ストレスが溜まります。

しかも、「ねぇ、ちょっとぉ!勝手に現場に持っていかないでよぉ!」と、怒られたりもしちゃいます。 今回は4回目の故障なんですが、これは僕の使い方の問題でした。ポケットにいれたまま作業をしていたら、何かのはずみでパワーがオンになり起動してしまったのですが、起動と同時にレンズ部分が飛び出してきて…すんなり出てくればよかったのでしょうが、ちょうど圧迫するような状態になっていて途中で停止、そのまままったく動かなくなってしまいました。

実は、これまでも同じような状況は何度もあったのですが、いつもポケットの中でレンズが出てくるだけで事なきを得ていました。いつかはこれが原因で壊すんじゃないかと思っていたら、とうとうやっちゃった…と言う感じです。反省。

で、いよいよ買い替える事にしたのですが、今回選んだのはSONYのサイバーショットTX10です。絶対必要な広角は、なんと25mm!室内の撮影では強い味方になりそうです。先回の反省により、レンズは飛びださないタイプです。そして、防水、防塵、耐ショックといった機能がありながら、いかにもタフネスと言わんばかりのゴツさがない、さりげないデザインが大人には嬉しい。おまけにパノラマ撮影という機能もあって、敷地の周囲を記録する時なんかに役に立ちそうです。

どんな物でもそうですが、新しいものを手に入れた時って何となくテンション上がりますね!
  小野  
 
2011.11.30
抽選のテレビ「オメデトウゴザイマス。四季の家工房さんのお客様が一等のテレビを当選されました!」って電話をもらったんですが、はぁ?いったい何の事?

実は、取引先である後藤木材の営業さんからの電話でして、10月30日に開催された「活木フェア」に参加された四季の家工房のお客様に抽選の液晶テレビが当たった…って事らしいです。くじ引きとか抽選とかはイベントにつきものですけど、ウチのお客様が一等賞を当てたのは初めてです。

で、さっそく商品のテレビを持って、わざわざ届けに来てくれました。お〜、ビエラじゃあないか!これは、なんとも嬉しい話です。つい、自分が当たったようにはしゃいでしまいます。しかしこれ、寝室とかにピッタリのサイズですね…って事は、テレビを置く棚も作ってあげなきゃいかんかな?Oさん、おめでとうございます!近々お届けに伺いますね。

PS.次回の「活木フェア」は来年の4月を予定しています。皆さんも何かGETしに行きましょう!(笑)
  小野  
 
2011.11.21
四季の家工房の看板看板建てま〜す!…これ、オシャレでしょ?建築屋じゃないみたいですね。ケーキ屋さん?cafe??しかも、割と小ぶりで控え目な看板です。どう見ても田舎大工の集まりには見えないですね!

まぁいいんです、このなんだかわからない感じが狙いなんです。「なんだこりゃ?」と思って検索してくれる人が一人でも増えてくれたらいいなぁ〜…という思いで建てさせて頂きます。

本来、野建て看板って結構お金がかかるんですよね。権利を買ったり、月々いくらという費用も必要で、交通量があったり目立つ位置はそれこそかなりの出費になるんです。四季の家工房としては、広告宣伝費は極力かけないと言う方針(かけられないだけですが…)なので、そんな一等地に建てるわけではありません。たまたま「土地が空いてるから勝手に建てていいよ」というラッキーなお話があって、そこに小さく出させて頂く事になりました。

で、ここでクイズです!名づけて「四季の家工房看板探しクイズ!」

さてこの看板、いったいどこに建っているでしょう?…はっきり言ってかなり難しいクイズです。何せ幹線道路沿いじゃあないですし、何気に普段通るかと言うとまず通らないでしょうね…という訳で「探す」と言うより、「たまたま通りがかったら見つかった」と言う感じになると思います。ちなみに四季の家工房の近くかと言うとそうでもないです。四季の家工房から車で30〜40分くらいの所です…ヒントになっていませんね。(笑)

正解者には何かあげます…って、えらくいいかげんな話ですが、その時の懐具合もありますし、まぁ些細なモノと思っておいて下さい。期間も一応決めておきますね。今年いっぱいだとちょっと短いような気がするので、来春としましょうか。2012年3月31日までにこの看板を見つけた方は写メを撮って送って下さい。なんかあげます!
  小野  
 
2011.11.14
穏やかな天気の週末でした。このところ週末と言うとイベント続きでしたが、昨日の「LIXIL秋の大感謝祭」でこの秋のイベントも一段落しました。参加された皆様、お疲れ様でした。楽しんで頂けましたでしょうか?

地鎮祭僕はこの週末は予定がいっぱいで、昨日のLIXILには伺う事ができませんでした。何をやっていたのかと言うと…まず土曜日の朝一は地鎮祭に参列させて頂きました。

地鎮祭の朝は結構大忙しなんです。まずは近所の竹やぶに竹の切り出しにでかけます。青竹を5本調達してくるんですがどんな竹でもいいというわけではなく、太すぎず細すぎず、青々と勢いがあってすっと伸びた、いかにも縁起の良さそうな竹を選んで切り出す必要があります。蜘蛛の巣や朝露と格闘しながら、朝飯前の一仕事と言った感じです。

で、現場に持って行って敷地の四隅と中央に建てて、さらに四隅の竹に藁縄を張って結界を作るんですね。従って、竹が細すぎると縄の重さでしなってしまってどうにも頼りない結界になってしまうし、あまり太すぎてもゴツくなってしまってどうもねぇ…。敷地の準備が整った所に神主さんがお見えになって、滞りなく御祈祷頂き、無事地鎮祭を終える事ができました。F様おめでとうございます。心をこめて建てさせてもらいますんで、どうぞ宜しくお願い致します。

今回の神主さんは近所の方だったので、御祈祷だけでなくこの近辺の慣わしや地元情報など、色々なお話も聞く事ができました。中でも印象的だったのは「この辺は近所付き合いが結構大変だけど、その分犯罪率は低いんですよ」という言葉でした。交番の記録に残るような犯罪はゼロだそうです。…確かにそうかもしれませんね。防犯を考える時、二重ロックや防犯ガラスなどのハード面も大切ですが、こういうソフト面はお金で買えない事でもあり、面倒がらずに近所付き合いをする事は色々な面で世のため人のため、そして自分達家族のためにも重要な事だと思います。

で、午後は高山に走りました。「NPO岐阜・楽しい家づくり研究会」主催の収納セミナーがあるんですが、このセミナーに駆けつける…つもりが間に合わず、実は打ち上げだけの参加となりました。どうしても行きたかったのには理由があって、以前お世話になった札幌の設計士さんがご夫婦で特別参加するって事でしたので、久しぶりにお会いしたかったんです。10年振りくらいなんですが、変わらず素敵なご夫婦でした。収納デザインの講師の方も素敵な女性で、セミナーを聞けなかったのが悔やまれます…でもそのうち又機会があるでしょう。岐阜で開催する時は、この「四季便り」でもお知らせしますね。

本当は一泊してきたかったんですが、翌日も予定があったので後ろ髪をひかれる思いで深夜の東海北陸道を走って帰ってきました。翌日の日曜日も朝から打ち合せなのですが、こちらも又素敵なご家族で、この仕事をやっていると本当に良き出会いに恵まれるというか、そういう人たちと会話できる事がありがたい事だと感じます。小さな姉妹の娘さん達も初めて会った頃はお母さんの後ろに隠れてしまうほどシャイな感じでしたが、何度か顔を合わせる度にだんだんこのヒゲヅラにも慣れてくれたのか、笑顔で挨拶してくれるようになりました。こんな、些細な事がオジサン達は嬉しくて仕方ないのだ!

そして午後は、この夏に子供部屋の間仕切りをリフォームさせて頂いたお客様から鍋パーティーのお誘いを頂いて、家族で参加させて頂きました。こちらもとても楽しませて頂きました。本当に忙しい週末でしたが、皆様ありがとうございました!
  小野  
 
2011.10.26
住まいの活木フェア2011秋 住まいの活木フェア2011秋秋のイベントを2つご紹介します。まずは今週末に岐阜市大倉町の建材問屋「後藤木材」で開催される「住まいの活木フェア2011秋」です。

内容は材木はもちろん、住設メーカーによるお風呂やキッチンの展示、太陽光発電と言った住宅に直接関係する事から、電気自動車の体験やファイナンシャルプランナーの相談会、風水や姓名判断まであるそうです。又「マイ箸作り」といった体験型のワークショップもあります。

ご来場の方には先着500名にお花のプレゼントと、抽選で液晶テレビや商品券、お米も当たるかもしれません!一度に色々見られる機会はめったにないので、住宅をお考えの方もそうでない方も足を運んでみてはいかがでしょうか。

LIXIL秋の大感謝祭もうひとつはLIXIL(リクシル)岐阜ショールームからのお知らせです。「リクシルって知ってる?」ってコマーシャルもやっているのでだいぶ認知度は上がってきているみたいですが、トステムやINAXなどが集まった新ブランドを「LIXIL(リクシル)」って言うんですね。僕たちもちょっと前までは「トステムの○○さん」って呼んでいたのを「リクシルの○○さん」と呼ぶようになって、最初はちょっと言いづらかったのですがようやく慣れてきました。

で、こちらも「LIXIL秋の大感謝祭」を11月12日、13日の2日間開催しています。パンフレットには特に「何を見せる」って事は書かれていませんが、要はショールームを解放して賑々しく遊んでもらおう…という感じのようです。

その中に、やはり参加型のワークショップが用意されています。中でもちょっと面白そうなのは、「光泥だんご全国大会 岐阜予選会」って催しです。本戦は常滑のINAXライブミュージアムで行われるのですが、その予選なんですね。この泥団子…以前に常滑のミュージアムで見たんですが、ホントつるっつるでとても泥とは思えない!「泥の力恐るべし」と言った感じです。この予選会は12日のみで先着30名(要予約)となりますので、興味のある方は急いでご連絡下さい。

この他にもモザイクタイルのフォトフレーム作りや、アロマキャンドル作りもあります。「住まいの活木フェア2011秋」も「LIXIL秋の大感謝祭」も上記のパンフレットが招待状になってますので、画像をプリントアウトしてご持参下さい。
  小野  
 
2011.10.21
アンケート大変お待たせしました。お約束していた抽選会を行いました!…知らない方のために一応説明しておきますと、「キッズスタジオに参加してくれた方でアンケートに答えて頂くと抽選でオリジナルのスタッフタオルが当たる」って事なんです。

で、本日NPO岐阜・楽しい家づくり研究会の事務局のある、大垣の現代設計事務所にて抽選会を行ったわけです。抽選をしたのは理事長の桐山と小野で、それぞれ3枚ずつ引かさせて頂きました。

では発表…の前に、アンケートは午前の部・午後の部あわせて130枚もご協力頂きました。なので、結構狭き門になっちゃいましたが、アンケートの内容はみんなの感想や喜びの声がたくさんで、それはそれは涙ものですよ!職人さん達にも回覧して、皆でこの感動を共有させて頂きます。このアンケートは僕たちの宝物です。

では、前置きはこのくらいにして発表します。

イマイユウナさん   カネコサエさん   マツシタユウヤさん
オオタエミさん   ハラヒロノリさん   ホンダナツキさん

おめでとうございます。近日中に賞品が送られてきますので、楽しみに待っていて下さい。

ところで、ここの所は「キッズスタジオ」の話題ばかりでしたが、もちろん仕事もしっかりとやっています。先日は、ちょっと大がかりなリフォームのお引き渡しもしたばかりです。今回リフォームしたのは、キッチン、リビング、お風呂、トイレ、寝室などで、結構な範囲になりました。

中でも設備工事の目玉として、太陽光発電を導入しました。いくつかのメーカーを検討しましたが、四季の家工房としても一押しの「パナソニックのHIT」という製品を採用して頂きました。実はコレ、一般的な家庭用太陽光発電では一番高いシステムなのですが、高くっても発電効率と売電価格等を検討すると、現時点では最もお薦めのシステムです。

太陽光発電システムの取扱説明写真は、お引き渡し時に取り扱い方法を説明している様子です。最近の設備関連は進化が激しいので、僕たちのような建築屋レベルではなんとか使える程度の説明はできても、ちゃんとした使用説明や設定となると正直言ってお手上げです。「売りつけておいて説明もできないのか!」っとお叱りの声も出そうですが、そこはちゃんとメーカーの専門の説明員が来ますので大丈夫です。

この日も名古屋からパナソニックの説明員を呼びました。実際の所、太陽光発電は運用を始めてしまえば何もいじる所は無いのですが、モニターの見方や災害時の取り扱いなどをレクチャーしてもらいました。

このモニター、とってもわかりやすいです。目には見えないエネルギーの流れが、誰にでも感覚的にわかるように「見える化」されています。太陽光でどれだけ発電しているかはもちろんですが、照明器具のスイッチを1ヶ所切っただけでも、ちゃんとどれだけ節電したかがわかるんです。他にも一日のグラフや一ヶ月の収支など、見るのが癖になりそうな仕掛けがいっぱいあります。確かに、ここまでわかりやすいと節電意識は高まりますね。
  小野  
2011.10.17
お天気に恵まれた10月16日…「キッズスタジオ」楽しかったですね!参加してくれた子供たち、どうもありがとう。保護者の皆様もありがとうございました。皆さんに笑顔で楽しんで頂けて、本当に良かったです。職人さんとの交流はいかがでしたか?なんとなく怖い顔をしたオジサンたちですが、実はけっこうやさしい人たちなんですよ!

キッズスタジオ キッズスタジオ キッズスタジオ キッズスタジオ

「来年もやるんですか?」って、いろいろな人から聞かれています。そうですね…まだ未定ではありますが、なんとか引き続き開催していきたいと思っています。お仕事体験の詳しい様子は又別の機会にまとめますが、ご参加頂いた皆さんと協力してくれた職人さんに取り急ぎお礼申し上げます。「ありがとうございました!」
  小野  
 
2011.10.14
キッズスタジオ「キッズスタジオ」が、いよいよこの週末に迫って参りました。

オジサン達は最後の準備に走り回っています。一緒に「お仕事」をしてくれる職人さんや、ボランティアスタッフの方達と打ち合わせをしたり、材料や看板の用意など…仕事そっちのけ(仕事もちゃんとやってますが)です。

みんなへのお土産も用意しましたよ〜。天気もたぶんOKですね。いや、絶対良くなるはず!では、みんなと会えるのを楽しみにしています。
  小野  
 
2011.10.12
この仕事に限りませんが、お店や事業所をやっていると飛び込みのセールスがしばしばやってきて「ちょっとお時間よろしいですか?」と売り込みをしていくのですが、いきなりっていうのはこちらとしても対応に困るものです。

当然手が止まるので、仕事そのものも中断せざるを得ないし、再度作業に戻る時もそれまでのリズムに戻るまで多少なりともロスが出てくるものです。単純作業ならこれで済むのですが、ややこしい事を考えている時などはまとまりそうな考えが飛んでいってしまったり、間違いが起こってしまったりもします。ですから、これを読んでいる営業マンの方は、くれぐれもアポなしの突撃営業はご遠慮下さいね。とは言え、これを読んでくれている方は先方の業態やニーズを下調べしてから営業に来る方なので、そう言う方はちゃんとアポを入れてくれるんですけどね…。

昨日もそんな方が営業にみえましたが、売り込むものは住宅用の自動ドアだったんです。正直言って「住宅にそんなもの必要なのかなぁ」と最初は首をかしげながら聞いていたのですが、内容を聞くにつれ、取り付けもシンプルだしコストも驚くほど高価なものでもないので、「もしかしたら、これから需要出てくるかも」と思うようになりました。特に車イスをお使いの方には、とても便利な機能かもしれません。新築だけではなく、現状の扉と付け替える事も簡単にできます。

この営業の方、ある人から四季の家工房の事を聞いて、自社の商品とウチとのマッチングをイメージした上で訪ねて来てくれたようで、売り込みのポイントがとてもはっきりしていました。本来、営業ってこうあるべきです。僕たちもスタイルは違っても営業(のような?)活動はしているので、ちゃんとした営業マンからは「人を見て自分を考える」と言うか「相手の立場に立つシミュレーションになる」と言うか、商品の情報以外にもこうした色々な事を学ぶ事ができるんですね。

キッズスタジオところで、「キッズスタジオ」が今週末に迫って参りました。準備も概ね整いました。一応、申し込みの締切日は過ぎているんですが、まだ定員に達していないので、引き続き申し込みを受付しております。お申し込みはQRコードからでも、四季の家工房に直接メールを送ってくれても結構です。

たぶん天気も良さそうですし、まだ間に合いますんでどうぞヨロシク!
  小野  
 
2011.10.06
今では一般的な口コミサイト…利用される方も多いかと思います。僕もへビーユーザーではないものの、初めて行くレストランや温泉宿なんかを予約する時などに覗いてみたりもします。利用者としては、第三者の意見ってのは役に立つもので、そこで良い事が書かれていたら俄然行きたくもなるし、逆に評判が悪かったらせっかくの行動意欲も失せてしまったりもします。

でも、この口コミサイトってどこまで本当なんだろう…って考えさせられてしまいます。と言うのも、僕たちのようにビジネスを目的としたホームページを開設していると、それを当て込んだ営業メールがこれでもかってほど送られてくるのですが、中にはこんな勧誘メールも来るんです。

どんなんかって言うと、「口コミサイトに、御社の評判が良くなるような書き込みを致します」ってお誘いです。「御社のアピールポイントを綿密に打ち合せしてプロのライターが原稿を起こすので、御社の要望に沿った口コミを作り出す事ができる」のだそうです。しかも、アドレスも何千と言う単位で保有しているので、口コミのネタ元がダブる事もないそうです。

要するに、「一般の消費者だけではなく口コミサイトの運営者までも欺く事ができます」ってのがセールスポイント?なんですかねぇ…。ちなみに、「口コミを制する者がインターネットビジネスを制する」んだそうです。で、同じ業種に同じような口コミが増え過ぎると、良い評判の飽和状態になって効果が薄れてしまうそうで、「競争社会に打ち勝つためには他社より先に先手を打つのが必定」との事です。ご丁寧にご教示頂きありがとうございます。まぁ、似たり寄ったりの内容のメールがしばしば届くんですね…。でもね、そもそもライティングを売りにしている営業メールがこのライティングでは、メールをもらった方としても心は動かないです。

それにしても、いろいろな商売があるものですね。ITってのはホントに便利なものですが、便利な分ゴミのような情報や、ゴミならまだしも毒のような情報までもが平気で蔓延しているし…そう言えば、口コミで☆☆☆☆☆のお店に行ってみたものの、「う〜ん微妙〜」と言う経験もありますね。

他にも、こんなのもあります。「工務店を対象としたIT支援企業」を名乗る業者から、「メールマガジン100話分をまとめて売ります」なんて営業メールも届きます。内容は、土地選び、家づくり、エネルギー事情、地盤情報、風水…等がシリーズになった、まぁ豆知識のようなものなのですが、これを登録したアドレス(お客様のアドレス)に毎週2〜3通づつ自動的に送信してくれる…と言うものです。100話が3日おきくらいに送られてくるので、工務店としては何の手間もかけずに約1年間見込み客を追いかけられる…ってのが売り文句です。「コストパフォーマンスの高い追客がビジネスを成功に導くのだ」との事で…。

しかも、書き出しは「お客様各位」とか「前略」ではなく個人宛で届きます。例えば僕がメールマガジンの受信者だとすると、「小野さん、こんにちは…」と言う感じで書き出しから、「あなただけに…」と言う感じを演出してくれます。これはオプションのサービスで、一度登録しておけば後は自動的にメールの本文に挿入してくれるのだそうです。

こちらのメールマガジン配信サービスも、同じ営業エリアでお客様(工務店)がバッティングするといけないってんで、何十万世帯につき1社の工務店限定となっているそうです。「この地域でナンバー1になるために他社より先に行動を起こして下さい」「このエリアでご案内できるのは最後のチャンスかもしれません!」って、購買意欲をあおるんですが…。

世の中にメールマガジンは多々ありますが、その全てが「発信者が心をこめて書いた文章」ではないって事ですね。もちろん、ほとんどのメールマガジンは発信者である書き手が感じ、経験した事を、その人なりのライティングで書かれたものなのでしょう。僕もいくつかメールマガジンを読んでますが、それらは多分ご本人が書かれたものだと思います。まぁ気持ちがこもっているかどうかは、読めば何となくわかりますよね。

と言う訳で、ネットの情報をどう読むかは、受け取り手の判断次第という、まぁ当たり前と言えば当たり前の話でした。ちなみに、この四季便りはオイラ(小野)が夜な夜な書いてます…。
  小野  
 
2011.09.27
四季便りの読者の方から、「最近、映画観てないんですか?」と聞かれました。いやいや、そんなことないんですよ。コレばかしは相変わらずでして…月に3〜4回は映画館に通ってますし、宅配のDVDも月4枚来るもんで夜も結構多忙です。来月からは女房のリクエストの分も増えるんで月8枚来ちゃうし、お〜殺人的スケジュールになりそうだ。

で、昨日も観て来ました「モテキ」…ラブコメものはあんまり興味ないので通常だとスルーしてしまうジャンルの作品なんですが、麻生久美子が出てるってんで「とりあえず観てみようか」と言う感じで期待せずにレイトショーに行ってきました。ところが、なんとこれがタイヘンオモシロイ。

麻生久美子のウザくて重たい女、これは素晴らしい怪演でしょう!なかでも一人カラオケのシーンはすさまじく、いくら美人でもこんなの見たら「引くよねぇ〜」と言う感じです。「カンソー先生」で初めて観た時、なんかグッと来るものがあり、「夕凪の町桜の国」の翳りのある感じがたまらなく、「時効警察」で笑わせてもらった。チョイ役で出ている作品も多いですが、いずれも存在感があって、注目度(僕の注目度ですが)高いです。今回のウザい女もホント良かったです。

それと、まったく関心のなかった長澤まさみのはじけ様にもびっくり。これまで、何を見ても単に元気でひたむきなだけの女の子だったのに、これからはちょっと気になる女優になりそうです。ストーリー的には、前半のハチャメチャな展開に比べてラストがなんだかテレビドラマっぽく奇麗にまとまっちゃってて、ちょこっと消化不良ではあります。それと、S系女上司役の真木よう子がもうちょっとストーリーに絡んでくれたらなぁと思うのですが、まぁ時間の関係もあるんでしょうか…。

後で知ったのですが、TV版の「モテキ」があるんですね。こちらは満島ひかりが出ているそうで、早速DVD予約しておきました。彼女も最近ではブレイクしまくってますが、「愛のむき出し」とかその頃の作品を見ると、何故ブレイクしたのかその理由がわかるはずですよ。なんだか、女優の話ばかりになってしまいましたが、書き手がスケベオヤジであるという理由を差し引いたとしても、まぁそういう映画なんで勘弁して下さい。

ついでながら…2011年も3/4が終わってしまいましたが、今年最高に面白かった映画は「ブラックスワン」です。ナタリー・ポートマンが人間崩壊していく様がスサマジカッタ。「レオン」のマチルダがこんな女性に成長したんだって思うと、オジサンは涙が止まらないのだ。

実は、映画の事もいろいろと書きたい事はあるんですが、四季便りではあえて映画ネタは控えているんですよ。読者の方の大半はこれから家づくりを考えている方なので、できるだけ家づくりのヒントになりそうな話題や、家づくりをしている僕達が見たり感じたりした事をお伝えできればと心がけているんです。まぁそればかりでも堅苦しくなるんで、たまには関係ない話もありかな…という事で、今後も時々映画ネタも入れるかも。
  小野  
 
2011.09.13
秋です…まだ暑いけど。毎年終わりの頃に四季便りに載せるので「見に言ったら終わってた!」とお叱りを受けちゃうもんで、今年は早めにお知らせしておきます。

岐阜市畜産センター周辺の白い彼岸花ですが、多分そろそろじゃないかと思います。彼岸花っていうくらいで、例年だと9月中旬から下旬が見頃のようです。何にもない所からいきなりニョッキリ生えてきて急にぽこっと花を咲かすんで、気がついた時にはもう満開だったりします。そのせいで、毎年お知らせするタイミングが遅れてしまうのかもしれません。

多年草なんで「何にもない所」から生えるわけではないのですが、実際葉っぱも株も何もない所ろから突然茎を伸ばしてくるんで、ホント不思議な咲き方をしますね。僕は花の事には詳しくはないので、能書きはこの辺で…。

造り付けのテレビ台仕事の方はと言うと…お盆前から取りかかっていたリフォームがいよいよ大詰めです。ちょっとおもしろい家具を造り付けたんで、ご紹介します。全てはこの落書きから始まりました。

これ、居間のテレビ台なんですが、実はこの上がロフトになっていて、家具をよじ登れるようにできないか…ってご依頼なんです。実際の所、ロフトへの出入口は別な場所にあるので、ココはあくまでも遊び心の延長でして、実質の使用頻度はどうなるのかわかりません。とは言え、人が乗っても平気なだけの強度や、家具としての収納力、施工性など考慮しつつ、美意識をもってまとめるのは、結構大変なものなんです。

造り付けのテレビ台で、まとめたのがこのイラストです。ここまでが、ホント大変なんです…クドイヨウデスガ。家具を納める部屋の寸法、家具に納める物の寸法、子供から大人まで、使う人の人体寸法、扉と箱の位置関係、無駄の出ない部材の切りまわし、施工性、こうした基本的な条件をクリアした上で、お客様のイメージにあっているかどうか、さらには予算と言う関門を経て、ようやくデザイン完了!そして、製作GOとなるわけです。

造り付けの収納家具と言うと結構高価なイメージがありますが、材料や作り方をある程度標準化しておけば、結構お値打ちに導入して頂く事ができます。今回のTV台も、複雑な形をできるだけシンプルな箱の組み合わせで構成して、省力化しています。ですから寸法さえちゃんと出しておけば、あとはいたってシンプル!大工仕事の延長で作る事ができます。

造り付けのテレビ台扉はまだですが、こんな感じに出来上がりました。大工仕事が終わって、今日から左官屋さんが壁塗りに入ります。この現場では見学会を行いませんが、個別にご案内する事は可能です。場所は山県市岩佐(四季の家工房のすぐ近く)です。今月いっぱいはご案内できますので、ご希望の方はお気軽にメールを下さい。
  小野  
 
2011.08.29
まだまだ暑い日が続きますが、蝉の声も一時の勢いはなくなり空には時折秋の雲が見えたりして、今年も夏の終わりが近づいてきました。毎年同じ事を書いているようですが、この時期は何となく切なくて一年で一番胸がキュンとするんですよね〜。「ああ、今年も夏が終わってしまう!」…自称「夏男」の僕にとって、いくつになってもこの気持はホント変わらず毎年味わっています。で、この感じはしばらく続いて、田んぼのあぜ道に彼岸花が咲く頃になるとようやく落ち着いて、秋モードになるんですね。

シーカヤック僕は今年もちょっと遅めの夏休みを頂き、この週末まで能登島にキャンプ&シーカヤックに行ってきました。ここは息子が気に入っちゃっているもんで、このところ毎年ですわ…。水族館以外はとりたてて何もない島なんですが、海も静かなのでフネを漕ぎながら釣りを楽しむにはちょうど良いロケーションです。

今年はシロギスがいっぱい釣れたなぁ…それと、小振りながらキジハタが釣れたのも嬉しかったです。なんてったって高級魚なもんで、ちょっとした小料理屋さんで食べたら結構なお値段になるはずです。ベラやメゴチみたいなヌルヌルして一見気色の悪い魚も釣れてきちゃいますが、実はコレがなかなかの美味でしてウチの息子は釣れると結構喜びます。

捨てちゃう人もいるようですがモッタイナイ!「釣った魚は全て食べるべきだ」みたいな説教臭い事は抜きにしても、ホント美味しいもんで、味わう事ができるのは釣った人の特権ですよ。三枚おろしに堪えられるサイズの魚は刺身か昆布ジメで、小さいものは唐揚げか味噌汁として腹に納めました。

キッズスタジオそんな訳で本日より本業に復帰ですが、最初のお知らせは10月16日の「キッズスタジオ」です。お申し込みはQRコードからでも、四季の家工房に直接メールを送ってくれても結構です。

正式な申し込みの開始は9月23日からなのですが、四季便りの読者の方はこっそり仮予約を受けちゃいます。定員150名で、定員になり次第申し込みは締め切りになりますので、ご希望の方はお早めにどうぞ!
  小野  
 
2011.07.26
「キッズスタジオ大垣会場」はおかげさまで大盛況でした。お天気も良くて本当にありがたかったです。参加された子供達、保護者の皆様、ブースを出してくれた職人さん、そして陰で支えてくれた多くの方々に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

キッズスタジオのアンケートこの紙の束は当日集まったアンケートなんです。みんな、一生懸命感想を書いてくれました。オジサン達は嬉しいよ…これだけで、やった甲斐があるって言うもんだ!みんな、ありがとう。

実は、今回の「キッズスタジオ」は参加申し込みがとても多くて、このホームページでもあまり積極的に告知できない状況になってしまいました。もし今これを読んで「え〜、そんなのあったの知らなかった〜」と思われている方…大変申し訳ありませんでした。でもご安心を!今年はもう1回やりますんで!

キッズスタジオ岐阜会場次回の「キッズスタジオ」は、会場を山県市の「四国山香り公園」に移して開催します。この公園、あまり聞いた事無いかもしれませんが、岐阜市の北にあり長良あたりからだと30分程度のドライブです。山に囲まれたイイところなんです。公園内には「香り」をテーマにしたショップもあり、ハーブやオイルを使ったワークショップなどもありますので、付き添いのお母さんも楽しめるかと思います。

日程は10月16日(日)です。正式なエントリーはまだ始まっていませんが、お問い合わせやご予約は四季の家工房までお気軽にメール下さい。「えっ、キッズスタジオって何?」と思われる方は、四季便りのバックナンバー(前回の告知昨年の模様)をチェックして下さいね。
  小野  
 
2011.07.14
どんな業種でも、最新の情報を集める事はとても大切な事です。特に建築関係の仕事は政策や制度の変化に伴って、知っておかなければいけない事や知っていると助かる事などがたくさんあります。情報を仕入れるって事は、八百屋さんが野菜を仕入れる事と同じくらい大切な事なんですね。…で、どこでその情報を仕入れるかっていうと、ネットだったり本だったり、たまには飲み会だったり…チャンネルは幅広いに越した事はありません。

そのチャンネルの中のひとつなんですが、昨日は加入している業界団体「一般社団法人東海木造住宅協会」の本年度の総会に参加してきました。この団体はさらに全国規模の工務店のネットワークに参加しており、こうした組織を通して国土交通省の動きや補助金制度等についても、早い段階での生きた情報を手に入れる事ができるのです。業界団体なので一般の皆様の目に触れる事はほとんどありませんが、最近では東北の仮設住宅建設がたまに報道されたりもしています。

仮設住宅の建設って、そのほとんどが大手ハウスメーカーによるプレハブ系の団体が受託しています。そんな中で、国産材を使った在来工法の仮設住宅を地場の工務店や大工の手で…という活動が始まっています。「あっ、それ聞いた事ある!」という方も多いのではないかと思いますが、一人ではできない事もネットワークの力で仕組みを作る事によって、一人一人が活躍できる場を作る事ができるんですね。

「被災して家も仕事もなくしてしまった大工さんが活き活きと仕事をしている」という報告を聞いてきました。個人個人は知らないながらも汗水流して働く喜びを共有する者として、こうした団体を通じて全国に繋がっているのだなぁと感じました。まぁ、僕達が直接的に協力しているわけでもないのでエラそうな事も言えませんが、陰ながらエールを送らせてもらいたいです。
  小野  
 
2011.07.01
サンサンフェア先日、何回かに分けて太陽光発電に関する日記(5/13の日記5/20の日記6/3の日記)を書きましたが、安八町にある「ソーラーアーク」で太陽光発電に関連したイベントがあるのでご案内致します。

三洋電機の「ソーラーアーク」ってご存知ですか?岐阜県人だったら遠目に見た事がある方も多いと思いますが、新幹線からも見える、巨大なバナナが横になったようなアレです。あれは全面太陽光パネルなんですね。で、一部はエネルギー関連のミュージアムになっていて、一見の価値ありなんです。ところが、団体以外は一般には公開されていないため、近くに住んでいても中に入る機会はめったにないんです。残念ながら。

僕は先日、太陽光発電のセミナーに参加した時に一足先に見学してきたのですが、小規模ながら結構充実したミュージアムです。特にお薦めなのが、真っ暗な部屋で円卓を囲んで見る映像展示です。一回の上映で見れるのはせいぜい10人程度なのですが、なにせ真っ暗です。目の前の円卓に映像が映し出され、円卓の中央には立体映像が現れます。本当に立体なのですが、触っても触れない…不思議な感じです。仕組みはものすごくローテクでこのギャップもおもしろいのですが、ここで種明かししちゃうと台無しなんで、興味がある方は実物を確認してみて下さい。

この「ソーラーアーク」で7月9日(土)と10日(日)の2日間、イベントが行なわれます。入場券がありますので、ご希望の方は四季の家工房までお気軽にメールを下さい。郵送の関係もあるのでお早めにお願いします。
  小野  
 
2011.06.17
先回の日記でお知らせした「キッズスタジオ」の段取りで、現在あっちこっちと奔走中です。いろいろな企業さんに協賛のお願いに行ったり新聞社に行ったりで、普段あまり行く機会のない岐阜の中心部をうろうろしています。たまに街歩きするのも楽しいもので、結構新しい発見があったりもするんです。

で、ちょこっと小耳にはさんだのが、「金華山のふもとに川船の造船所があるらしい」って情報です。フネ作りが趣味の僕にとっては、「こりゃ素通りできない!」ってもんです。詳しい場所がわからなかったので、鵜飼の案内所に行くと…なんと、パンフレットまであるじゃあないですか!

この造船所は岐阜市の施設だそうで、見学も随時OK(9時〜16時)との事です。僕が行ったのはギリギリ4時前だったのですが、残念ながら作業は終わっていて中は静まり返っていました。奥の方に一人だけ大工さんが昼寝してたんで、申し訳ないけど大声で起こして見学させてもらう事にしました。昼寝の邪魔をされて気分が悪いかと思いきや、訪問の旨を告げると快く案内してくれました。いつもは4人で仕事をしているとの事ですが、この時間になると舟大工さんたちは川に降りて鵜飼の準備をしているのだそうです。作るだけではなくて操船もするんですね。

屋形船作業場には、完成間近の屋形船がありました。観光シーズン目前のこの時期にあわせて納品(納船?)するので、作業そのものを見たかった僕にとってはちょっと残念なタイミングではありましたが、それでも作業場を見るのは楽しい!

自分でもフネを作っていて思うのですが、舟作りの道具ってきわめてシンプルなんです。そりゃ、いろいろと専用の工具があれば作業効率は上がるんですが、無ければ無いなりに工夫すれば作り上げる事はできる…おそらく人類が最も初期に作った交通手段であろう舟は物作りの歴史でもあったはずで、つい百年くらい前までは割と原始的な工法の流れで作られていました。そんな訳で、単純な道具と身近な素材と工夫の積み重ね…そんな事を感じられる「フネ作り」ってのはホント興味深いって言うか、DNAに染み込んだ「何か」を感じずにはいられない!

ブロック作業はしていないんですが、道具や材料を見るだけでも十分楽しい…例えばこのコンクリートブロック、全部で何十個あるのかわかりませんが、これを何に使うのかと言うと船底に反りをつけるための重石なんです。これだけの量があるのだから、重さは数百キロ、あるいは1トンを超えているかもしれません。この重さで、木に荷重をかけて反らせるわけです。

この船底の反りは船用語で「ロッカー」と言うんですが、逆に言うと、ここまで無理をしてでもつけたかった反りなんですね。最初はまっ平らな船底で作ったのだけど、なんか具合が悪かったので反りをつける事にした…で、昔の人は工夫して重しに石を使ったんでしょうね。世界中の伝統的な舟を見ても、このロッカーがついています。何とて示し合せたわけでもないのに似たような形が出来上がってくるのは、まさにデザインの真理でしょう。そういう事を想像しながら見ると、本当に楽しいんですヨ。

舟釘これは「舟釘」です。これを専門に作る鍛冶屋さんも現存するそうです。一本一本微妙に形が違うので、手打ちなんでしょうね。この釘で板同士を接合するってのは知ってましたが、どのように正確に釘を効かせるのか疑問に思っていました。そこんとこをちょっと聞いてみたのですが、基準の出し方とか釘が効くメカニズムのような物が少しはわかった…かな。

「鵜飼シーズンが終わったら次の艇の新造にかかる」との事なので、今度はいろいろな工程を見れるようにちょこちょこ立ち寄ってみたいと思います。…ついでながら、僕の遊びのブログですが、「建築屋のシーカヤック作り」もやってます。冬場は冬眠しちゃったりもしますが、よしなに…。もしフネを作ってみたい人がいたら、一緒にやりませんか?
  小野  
2011.06.15
今年もやります「キッズスタジオ」!…これは子供たちと僕達職人が一緒になって楽しめる、職業体験のイベントです。昨年ご参加頂いた子供たちや保護者の皆さんから大好評を頂いたのですが、迎える側の職人たちからも「今年もやろうぜ」みたいな声が上がり、今年の開催に向けて只今準備の真っ最中です。

どんなイベントかと言いますと、昨年の日記を見て頂くとよくわかると思います。しかも今年は2会場での開催となり、昨年と同じ「大垣工業高校」と、もうひとつの会場は四季の家工房のすぐ近くの「四国山香り公園」に決定しました。

7月24日(日) 大垣会場「大垣工業高校」(詳しい地図はこちら
10月16日(日) 岐阜会場「四国山香り公園」(詳しい地図はこちら

どちらの会場も午前9時半から午後12時半までの第一部と、午後1時半から午後4時までの第二部の2回開催します。各回共に定員は50名で、定員になり次第締め切りになります。対象者は年長さんから中学生までで、必ず保護者の付き添いをお願いしています。参加料は子供500円、付き添いの保護者は300円で材料費や保険代が含まれています。

大垣会場の募集はぼちぼち始めていますんで、ご希望の方は四季の家工房までメールを下さい。あっそれと、一緒に盛り上げてくれる職人さんも募集してます。7月の大垣会場の方はすでに埋まってますが、10月の岐阜会場はまだブースが残っていますので、技を披露して子供たちとワイワイ楽しみたいアナタ…ご連絡お待ちしてます。(手弁当だけどね!)
  小野  
2011.06.03
このところ太陽光発電ネタが続いていますが、先回の日記は「ちょっと長すぎて読むのがエラかった」とのコメントなぞいただきまして…失礼、書き出すとズルズルと止まらなくなっちゃうもんで…。(※ 岐阜エリア以外の読者の皆様に…エラかった=しんどかった by岐阜弁 という意味で、けっして偉大なる文章と言う意味では御座いません!)

で、先回の日記で何をお伝えしたかったのかと言うと、「太陽光発電のシステムには高価なものから安価なものまで色々ある」という事なんです。発電効率もピンキリなんで、余剰電力の売電による費用対効果を考えるのであれば、安易に安いものに飛びついてしまうと「思ったより効果がないなぁ」となる可能性もあるんですね。

では、ちょっと話を具体的にするために、S社とP社の2種類の見積りを取ってみたので比較検討してみる事にします。まずは、大前提となる屋根のサイズと形状ですが、4間(7.28m)四方の田の字作りの住宅に切妻の屋根を乗せた、ごく一般的な形状とします。その南側の流れの屋根は約8.5m×4.7mですが、軒先や両端にある程度余裕をもたせた無理のないパネル配置とします。これで、乗せられるパネル枚数を割り出して比較してみると…

S社の1165mm×990mmのパネルだと24枚、総面積が約27.7㎡で、パネル本体の総重量が348kg。このパネル数でどれだけのシステムが組めるかと言うと、1枚あたり165wなので165×24÷1000で3.96kwになります。肝心の価格ですが、製品代と工事代を合わせて235万1千円、1kwあたりの単価にすると約59万4千円です。

P社はどうなるかと言うと、1580mm×812mmのパネルが20枚、総面積が約25.7㎡で、パネル本体の総重量が300kgです。P社のパネルは1枚あたり230wなので230×20÷1000で4.6kwになります。こちらの工事価格は339万81千円、1kwあたり約73万8千円です。

先回の日記でも書きましたが、ここで言う3.96kwとか4.6kwとかの数字は、あくまでも「システム名」だという事を忘れてはいけません。「実際にどれだけ発電するか」が重要なのですが、地域や屋根の角度、方位、周辺の建物や樹木など、発電量を左右するファクターは多岐にわたるのでこれを具体的に言う訳にはいきません。

メーカーのホームページには地域ごとのシミュレーションなどもありますが、これもあくまでも目安にしか過ぎません。実際に導入した方のホームページやブログなどで日々の発電量やレポートがあったりして、生の声ならではのリアルさがあって参考にはなるのですが、これも「その場所でそうだった」のであって、同じシステムを導入した所で全く同じ結果が得られるわけではありません。

これを理解して頂いた上で、それでもやっぱり「どんだけ発電するの?」っていうのを知りたいのが人情です。なので、本当に大雑把な言い方ですみませんが、そのスジの人の話を引用すると、S社の製品は1kwのシステムで年間発電量がおおむね1000kw、P社のが1300KWくらいだそうです。上記それぞれの数字にこれを掛けると…S社は3.96kw×1000で年間3960kw発電、P社は4.6kw×1300で年間5980kw発電するという事になります。まぁ、当たらずも遠からずくらいでイメージしておいて下さい。

次に、一般的な4人家族の家の年間消費電力はと言うと、これも個人差があるので一概には言い難いですが、まぁおおよそ4500kwとします。太陽光発電がなければこの4500kw分はすべて現金で支払うのですが、S社にしろP社にしろ日中に発電した分から自家消費した分を差し引いた余剰電力は、電力会社に買い取ってもらえます。それが現在は1kw当たり42円ですね。でも夜間は発電しないので、これまで通り電力会社から電気を買わなくてはいけません。

1kwあたり42円の売電を利用して導入コストを消化させたいと考えるのならば、この余剰分をいかに生み出すかがポイントになります。S社の3960kwとP社の5980kwとでは、どちらがより多く売れるかは言わずもがなです。

あまり長くなるとまた怒られるんでこのくらいにしておいて…。くどいようですが、ある想定の元に話しているだけなので、全てがこの条件に当てはまるわけではないです。屋根だってもっと大きければ、海外のローコストの物を大量に導入すれば、同じような結果が得られるという事も考えられますし…。
  小野  
2011.05.20
では、太陽光発電の後半です。ここから初めて四季便りを読んで頂く方は、是非前回の日記も併せてご覧下さい。

まずは、これまで太陽光発電がどのように普及してきたかについてですが、これは国の補助金制度なくしては語れない事です。この補助金制度は1994年に始まったそうで、当時は1kwあたり最大で90万円もの補助金が出ていたようです。通常の家庭では平均すると3kw程度のシステムを組む場合が多いので、要するに270万円もの補助金が出ていたんですね。これを追い風に当時日本は世界一の導入実績を誇っていたわけです。

この補助金ですが、今年はどうなっているかと言うと…1kwあたり4万8000円です。エッ?と思うほど少ないですが、要するに普及すればするほど、補助金の金額は減っていくわけです。早い話が啓蒙の時期はとっくに終わっていて、本格的な運用の時代は既に始まっているわけです。

補助金を得るには条件もあるのですが、「最大10kwまで」「1kwあたりの工事金額が60万円以下」等の縛りもあります。「この4万8000円の補助金だけでは、とてもじゃあないけど太陽光発電なんか導入できない」って事で、もうひとつ現在主力になっている仕組みが、2009年に始まった「余剰電力の買取制度」です。発足当初は1kwあたり48円(向こう10年間固定)で買い取ってくれていましたが、今年は42円になっています。今後も段階的に減っていくと思われます。(詳しくは中部電力のHPをご覧下さい。)

この余剰電力の買取制度…フィードインタリフとも言うんですが、この仕組みで太陽光発電の導入量を世界一に増やしたのがドイツです。ヨーロッパではドイツに倣う国も多いようです。この仕組みはとても合理的にできています。たくさん電気を発電した人が、たくさん電気を売れてたくさんお金がもらえる…これまで「一律いくら」だった補助金の考え方とは、まったく逆です。

では、たくさん電気を発電するにはどうしたらよいか?…大雑把な事を言うと、「パネルの枚数を増やす」か「変換効率の良いパネルを使う」かの2通りが考えられます。前者の「パネルを増やす」ためには、それなりの屋根の面積が必要になります。余剰電力を売るためには文字通り「余剰」が出ないと売るわけにはいきません。その家の条件によって異なるので、あまりこの場で具体的な数字を出すべきではないのでしょうが、わかりやすくするためにおおよその数字を提示して説明してみます。あくまでも仮定の数字なので、その点はご理解下さい。

で、一般的な規模の住宅で、条件が良ければ3kw程度のパネルは乗せられるのですが、寄せ棟だったり複雑な屋根形状だったり天窓があったり、実際にはなかなか思ったようなレイアウトができないものです。「まぁ、乗せられるだけでいいや」という感じで無計画に導入するとどうなるかと言うと、例えば2kw程度だとなかなか余剰分が出てこないので結局ほとんど売る事ができません。いくら1kwあたり42円で向こう10年間買い取ってくれると言われても、売る物がなければお金にはなりません。だから「余剰電力の買取制度」と言う甘い言葉だけに惑わされてはいけません。

限られた屋根面積に設置するのですから、後者の「変換効率の良いパネル」を使う事も考えねばなりません。同じ屋根面積でも少ないパネル枚数で効率よく発電すれば、トータルの発電量は稼ぐ事ができるのです。当然の事ながら、変換効率が良いパネルはそれなりに価格も高いものになります。ココで注目するのが、補助金を得るための「1kwあたりの工事金額が60万円以下」という条件です。価格の安い海外の製品などはこの条件を簡単にクリアできます。ただ、クリアできたとしても補助金は1kwあたり48,000円だという事をお忘れなく…3kw導入したとしても、144,000円の一時金があるだけです。

価格の安い製品は変換効率もそれなりなので、導入後のシミュレーションをしっかりしておかないと、導入したはいいが月々の売電価格が1,000円とか2,000円とか…これでは何十年たっても初期投資を回収する事は不可能です。一概には言えませんが、訪問販売や量販店の激安商品にはこう言う商品があるようです。それが悪いわけではないのですが、「年間にどれだけ発電するのか」「我が家は年間どれだけ電気を使っているのか」…こういう事をよくよくご検討の上で導入してもらいたいのです。

もうひとつの注意点は「見積り書の数字を鵜呑みにしない」という事です。導入を検討する段階で当然見積りを取ってみるわけなんですが、例えば「3kwシステム」と書いてあったとしましょう。3kw発電するんだから、1日10時間として年間で3kw×10×365=10950kw発電する。我が家は毎月600kw使うから年間で7200kw…十分余剰が出るぜ!1kwあたり42円だから(10950-7200)×42=157,500円もうかるぜ!…なんてのは、大きな間違いです。これ、結構勘違いしている方が多いので注意して下さい。

まずは「3kwシステム」と言うのは、あくまでもシステム名だと思って下さい。3kwシステムで3kw発電するのはよっぽど条件の整った時だけで、年間せいぜい数回あるかないか程度の事です。屋根の角度、方位、地域、天候、落葉、影の入り方などなど、様々な条件で実際の発電量は全く異なってしまいます。

何を言いたいのかというと、ご自分の家の条件(屋根の形状や電気の使い方)をまずは良く調べて、どれだけの発電量が必要なのかと言う点から逆算して、どういうシステムを組むのか検討して頂きたいという事です。補助金を諦めてでも効率の良い高価なパネルを導入した方が、結果お得になる場合もあるという事も覚えておいて下さい。

話を戻しますが、補助金にせよ余剰電力の買取制度にせよ、お金の出所はどこでしょう?…補助金制度は国の政策によるものなので、税金から出ています。で、余剰電力の買取制度はどこからお金が出てくるのかと言うと、国ではなく電気契約者が払うんです。電気契約者って誰?…実は僕たち、みんなです。正確にはみんなじゃあないんですけど、ほとんどの家庭は例外なく電気を使っているので、まぁほぼ国民みんなと言っても良いかもしれません。

「なんだ、それじゃ税金と変わらないじゃあないか」と思われるかも知れませんが、これは国の政策ではないので政権交代による政策の転換や事業仕分けなんかの影響も受けません。「電気を使う全ての人で負担しよう」という仕組みです。「オイラはそんなもの払った事ないよ」という方もおみえかと思いますが、ここで先月の電気の検針票(電気ご使用量のお知らせ)を見てもらいたいんです。小さな字ですが、内訳の下の方に「太陽光発電促進付加金」という項目がありませんか?平成23年3月までの検針票には無いのですが、4月以降の検針票にはこの項目があるはずです。一般的な家庭だと20〜40円程度だと思いますが、既にあなたは余剰電力の買取制度にお金を払っているのです。

そして、この付加金は太陽光発電の普及と共に年々増えていくと思われます。一説では「最終的には500円くらいになるのではないか」とも言われてますが、具体的な数字の信憑性はまだ?です。とは言え、太陽光発電が増えれば売電の金額も増えるので、それをみんなで負担するのだから額が増えていく事は間違いないでしょう。前回の日記で「これから太陽光発電に真剣に取り組む」なんて事を書きましたが、実は世の中は既にここまで進んでいて僕たちがのんびりしていただけなのかもしれません。それに気付くきっかけになったのが「浜岡の停止」です。

で、申し訳ありませんが、ここからは若干宣伝文句も入ってきます。「な〜んだ、エラそうなこと言って、結局金儲けの話か」と思われるかも知れませんが、建築屋として取り組んでいくからにはこの部分も避けては通れません。僕たちなりに勉強をした結果、「これならば自信をもってお薦めできる」という内容の情報提供ですので、その点は何卒ご理解下さい。では、具体的な話は又次回!

PS.こうやって書いていると「太陽光発電にものすごく詳しい人」と思われるかも知れませんが、実はそんな事ありません。「頑張って勉強した事を皆さんと共有したい」という気持ちだけで書いてます。だから、我ながら素人目線の内容が多いです。ただ一般の皆さんと違うのは、工務店は生きた情報を集めるのが得意だという事です。家作りは様々な専門工事の集大成なので、普段から情報集めのアンテナは張りめぐらせているんです。太陽光発電に関しても、実際にパネルを設置したり電気工事をしたりは各専門の工事業者を呼び集めるし、プランニングやシミュレーションはメーカーの力を借りる事になります。そうしたブレインもたくさんいますんで、僕の説明でわからない事はどんどん質問メール送って下さい。
  小野  
2011.05.13
皆さんご存知の通り、政府の要請を受けて中部電力が浜岡原発の停止を決定しました。僕はこれまで、この四季便りで政治に関わる事には一切触れませんでしたが、今回はちょこっと意見をしてみたいと思います。

この決定は賛否両論で、「英断」とも「横暴」とも「やむなし」とも言われています。確かに、経済はこれまでに輪をかけて混乱するかもしれません。僕達のような末端の建築屋も、今回の震災による流通の滞りや経済活動の低迷により、なにがしかの影響を受けています。要するに、材料が手に入らなくなった上、世の中の雰囲気が「家を建てる」という感じでもなくなって、仕事がやりにくい状況になっているんです。

原発停止に伴う電力不足で更なる混乱を招くかもしれない…となると、「この先、一体どうなっちゃうんだろう…」という不安な気持ちが正直な所です。でも、そういう事も考慮した上で、僕は今回の原発停止には「賛成」します。言いだした方も受け入れた方も、大英断と言ってよいでしょう。

「急すぎる」という意見や「支持率アップを狙ってのパフォーマンス」という意見もあります。でも、後手に回ったら回ったで「対応が遅すぎる」という事になるし、そもそもこの決定で支持率は上がるよりも下がる可能性も大きい…この2ヶ月間、熟慮を重ねた上での要請だったのではないだろうかと思います。そして、受諾した方の決断も早かった。僕はそのように受け入れています。水面下での協議があったのかどうかはわからないけど、この際それはどうでもよい事です。

原発停止は決定され、すでに着手されています。このまま「脱原発」に流れていくかどうかそれはまだわかりませんが、現在のこの状況を踏まえた上で僕達は何ができるか、どうしたらよいか…建築屋として身近な事から考えてみたいと思います。

建築屋ができる事で、今、世の中への貢献度が高い事のひとつに「太陽光発電の促進」があると思います。これまでもご依頼頂ければ施工はしていたのですが、正直な所さほど積極的に取り組んでいたわけではありません。でも今回の震災を機に、「世の中のありかた」や「暮らしのありよう」を考えなおした方も多いのではないでしょうか。…僕達も同じです。本気で「太陽光発電と真剣に取り組まなくてはいけない」と思い直しました。

ちょっと長くなるので、今回はココまでとしますが、近日中に後半もアップします。過去にも太陽光発電に関するコメントを書いた事があるので、次回までにコチラ(2009/2/25の日記2009/12/3の日記)もチェックしておいてもらえるとありがたいです。それと、次回の四季便りまでに先月の電気の検針票を用意してもらえますか。正確には「電気ご使用量のお知らせ」って紙です。
  小野  
 
2011.05.09
ゴールデンウイークが終わりました。長い人は10連休だったようですが、僕の周りには暦通りの人が多かったかな…?四季の家工房としては旗日+6日の金曜日はお休みを頂きました。とは言え、現場の都合で交替で出たり休んだり…僕も事務仕事に出てきたりもしていましたが、何となく連休モードなんで午前中だけで帰ったりして気楽に過ごさせてもらいました。

化石掘りとりたててお出掛けもしませんでしたが、後半は天気も良かったもんで瑞浪まで化石を掘りに行ってきました。ここは土岐川の河川敷に化石の地層が露出している所ですが、許可さえ取れば誰でも簡単に掘る事ができるのです。その許可もいたって簡単で、化石博物館に行って所定の用紙に記入すればその場で許可証がもらえます。

ただし、道具は必携です。まずはハンマー…地層そのものはそんなに硬くないのであまり重たいハンマーは必要ありませんが、ガバッと層をめくる時のやや重めのものと、細かく削るための軽めの物があると便利だと思います。僕は普段使いなれている300グラム程度の中玄翁を使いましたが、息子は一回り小振りなものがちょうど良かったようです。1kgのハンマーも持っていきましたが、あまり使いませんでした。

石を割るための平タガネも必要です。これは大小2種類あると便利だと思います。あと細かい作業のために、先端のとがったチスやポンチのような物も便利です。マイナスドライバーなんかでもよいと思いますが、結構荒使いするんで先端を傷めちゃうかもしれませんね。

ハンマーと平タガネがあればとりあえず掘る事はできるのですが、手袋や帽子、日焼け止めなんかもあるといいです。それと、しゃがみ姿勢が続くので折りたたみ椅子を持ってきている人が結構みえました。それと、保護メガネやゴーグルがあるといいです。…と言うか持っていくべきだと思います。石を叩くと結構破片が飛散しますんで…ウチの息子は花粉用のゴーグルをかけていました。

化石掘りあとは…とにかく掘ってみましょう!掘らなくても、人が掘った後の石を割ってみると何かしら出てきます。何が出るかと言うと…アサリにハマグリ、マテガイ、ホタテなどの二枚貝や巻貝、葉っぱに枝、ラッキーだったらサメの歯も出るかも?…かな〜り無心になれます。童心に戻れます!ムキになれます!!文字通りの安・近・短ではありましたが、コレが僕のGWでした。

話は変わりますが、GW前後のこの時期はシロアリの巣別れのシーズンでもあります。家の周りで羽根蟻を見つけたら要注意です。殺虫スプレーなんかで処理しても、それは単に表面上の事なので根本的な処理にはなっていません。もしも発見したら、サンプルを採集して状態を記録して下さい。そして専門の業者に相談して下さい。どこに相談していいかわからない時は四季の家工房までご連絡下さい。

もうひとつ注意しなくてはいけないのが、こういう時期を当て込んだ訪問販売業者の飛び込みセールスです。全ての訪問販売業者が悪いわけではないのですが、中には不安をあおるようなセールストークで高額な工事を薦められる事もあるので、慎重にご検討の上で判断して下さい。
  小野  
 
2011.05.02
連休前半はなんだかイマイチの天気で始まりましたが、皆さんはお出かけ派ですか?それともおウチ派?…僕は毎年この時期は遠出はせずに、自分のために何か作って過ごす事が多いです。と言うか、ず〜っと生返事で誤魔化していた女房様からのご依頼に応えるべく、せっせと働くのです。「ねぇ、ここに棚作って〜」とか「押入に間仕切つけて〜」とか、いとも簡単にご依頼を頂くわけですが、エエ加減な仕事をすると「使う人の事を考えていない」等とクレームまで頂いてしまうので、やっつけ仕事では許してもらえません。

だがしかし、こっちもそこそこ多忙な人なんで、「時間ある時にな」とか「今度…」とかお茶を濁してその場をしのぐわけですが、休みになったらなったで魚釣りに行ったり、フネを漕いで遊んでいたりするもんですから、なかなかこれが…そんな訳で、5月のこの時期にまとめてご奉仕するのです。

ところが、今年はそのご依頼が来ない…それはそれで、ちょっと拍子抜けしちゃってます。我がご奉仕に充分ご満足頂いたのか見放されたのかわかりませんが、いざ目の前から課題がなくなると若干身を持て余してしまったり…。

という事で、今年のゴールデンウイークは「自主的」に「緑のカーテン」を作る事にしました。これ、要は南に面した開口部の前にヘチマやアサガオなんかの蔓植物を植えて、夏の直射日光対策にしようってものです。その上、葉っぱの蒸散作用で空気そのものを冷やす効果や、あと目にも涼しげですよね。とある情報によると(条件にもよるのでしょうが)あると無いとでは最大10℃近くも温度が変わるそうで、節電対策としても一度試してみる価値はあると思います。

いよいよ暑くなってからでは手遅れなので、5月あたりが準備に最も適した時期のようです。蔓性の植物ならなんでも良いのでしょうが、どうせなら食べられる物だと楽しいんでゴーヤなんかがいいかもしれません。胡瓜もいいかな…どちらが育てやすいか調べてみましょう。(ちなみに、植物の育て方については僕には良くわかりませんので、苗を買う時に園芸屋さんやホームセンターで聞いて下さい。)

で、オイラの仕事ですが、ネットを張るくらい…かな。でも、これもただ張ればいいと言うものではなく、配慮すべき点がいくつかあるのです。ネットを張る位置は、窓から多少離して日影が十分できるようにします。又、台風シーズンと重なるため、簡単に外せる構造にするか、あるいは絶対に飛ばないような丈夫な作りにするといいでしょう。物干しとの兼ね合いも要検討ですね。それと、ベランダや集合住宅に設置する場合は、排水溝や避難経路、避難ハッチなどを塞がない事も重要な事です。

この「緑のカーテン」、いいかもしれませんね。今度から新築のお宅には、標準で軒先にフックをつけておいてあげようかな…。使うか使わないかは住まい手次第ですが、こういうの楽しそうだと思いませんか?
  小野  
 
2011.04.26
先週、滋賀から北陸へと、総勢7名で一泊二日の小旅行に行ってきました。

最初に向かったのが、琵琶湖湖南のほとりにある「佐川美術館」です。宇佐美が以前より「皆で行ってみたい!」と言っていた場所なので、念願叶ったりと言った所です。美術館の詳しい紹介は公式ホームページを見てもらうのが一番なのでココでは省略しますが、平山郁夫など一度は聞いた事がある大家の作品が並んでいます。作品の迫力もさることながら、略歴の年表と作品を併せてみると、「えっ!この年でこの大作を!!」とバイタリティーに驚かされると共に、「オイラもまだまだこれからだなぁ」と勇気が湧いてくるんですね。

で、僕達が来た目的は、もちろんこうした芸術に触れるためでもあるんですが、建築屋のイヤらしい所でついつい建物に目がいっちゃうんです。こういう場に来なくても、普段日常の合間でちょっとイイなと思う建物や、建物以外でもイイ物を見つけるとその都度目がいっちゃって、「ココはどうやって納めたか」とか「この素材は何だ」とかワイワイガヤガヤ始まるのだけど…なんだか今日は感じが違う。

「お〜」とか「う〜ん」とか「これは…!」とか、感嘆のため息は漏れるのですが、「ああでもない、こうでもない」という会話が続かないのです。早い話、建物に圧倒された訳で、「何も言えね〜」という感じですね。だいたいからして、アプローチからすごかったっすよ。水盤の上に浮かんだような…と言うか、そこから生えてきたような佇まい!全てのエッヂから音もなく均等に水が落ちる緊張感と、その反面、原始建築というか遺跡のようなおおらかさ…で、スケール感を失って、自分の身長さえわからなくなるような不思議な場所でした。まぁ、僕が説明するのはアプローチだけ充分でしょう。いつか肌で感じてみて下さい。

これも建築屋の悪い癖で、「いったい坪いくらなんだ?」なんて想像してしまうのですが、それは下世話の極みと言うものでしょうね。たぶんこう言う建物は「いくらだったら建てる」とか「費用対効果は?」なんて事は考えず(考える役割の人もいたのでしょうが)、きっと作る方は「この建物をこの世に存在させる」というただその一点にのみ、エネルギーを集中させていたのではないのだろうか…そんな風に感じずにはいられなかったです。(勝手にそう思っただけですけどね)

コンクリート空間この壁もそうです。この暗褐色のコンクリートの空間そのものが、なんかスゴイんです。大工なのに木造以外は興味ないんじゃぁないかって思われるかも知れませんが、そんな事ないんですよ。かえって、見慣れた材木より普段手にしないような素材にワクワクしたりします。しかも、全員で同じ物を見る事は本当にためになるものです。


その後、金沢まで一気に走り、「21世紀美術館」へGOです。ところが、やってしまった!なんと「展示入れ替えのため一部閉鎖中です」と…一部と言っても見たい所のほとんどがその一部なのだ。なんと言う調べの悪さ、段取りの悪さ…我ながら情けない。

仕方ないので、ミュージアムショップを見たり、エントランスの展示を見たり、ぐるっと外を一周したり、ついでに兼六園も散策して、今日の宿、東茶屋町の「一粋」さんにチェックインする事にしました。実際にはチェックインという言葉さえ口にしたくないような…ココなかなかの雰囲気ですよ〜。誰かに教えたくもあり内緒にしておきたくもある…そんな所なんですが、ちょっとだけ紹介しときます。21世紀美術館でへこんでたのが既に記憶の果てで、又テンションが上がってきました。

東茶屋町ってのは昔遊郭だった所で、「一粋」さんは遊郭の建物をほぼそのまま、最小限の改修だけした貸切宿です。宿と言っても、旅館でもなく民宿でもなく、登録上は簡易宿泊所と言うらしい…そんな宿です。

一粋どうだい、この佇まい!低さが何とも言えません。昔はこの欄干越しに遊女がオイデオイデしていたのでしょうね〜。ベンガラの色が懐かしくも艶めかしい。
床の間2階には2部屋あって、これは奥の間の床の間です。
階段入口付近には本来の階段があるのですが、これは奥の間から裏口に出る階段(?)です。幅40cm足らずで、肩を斜めにしなくては昇り降りできません。面白がって何度も上ったり下りたりしてみましたが、上るよりもくぐると言うイメージですね。

いったい何のための階段かと思ったら、奥さんが乗り込んできた時に裏口から逃げるための階段だそうで、さすが遊郭…理にかなっている。これは重要である。妙に納得です。ちなみに、ご依頼頂いても現在の建築基準法では、この寸法の階段は作れませんのであしからず。

横の斜めの扉は、新設したトイレとタイルで作った手洗いです。建物の雰囲気を壊さないように神経使って作ってある事がよくわかります。残念ながら、この「一粋」さんはもうすぐ閉鎖されるとの事です。建物の傷みが激しくなったので、修繕を兼ねて別の用途に転用するのだそうです。でも、又別の建物で同じようなプロジェクトも進めつつあるようなので、興味のある方はアンテナを張っておくといいかもしれませんね。

夜は、路地裏の小料理屋さんや洒落たBARをハシゴ、ハシゴ、ハシゴ…金沢は何回か来た事があるけど、今回が一番楽しかったです。茶屋町めぐり…もう一回ゆっくりと来てみたいですね。

翌日は、取引先のムラモトさんの倉庫に直行です。毎月一度、一枚板などの銘木市が開催されるので、ここで買付けするのも今回の旅のメニューなんです。在庫が底をついたもので…。普段、現場作業がメインの小林クン細沢クンにもたまには買付けを経験してもらおうかな…と全員でお邪魔したわけです。あれやこれや10点ほど買いまして、工場に届くのが楽しみです!

あとは氷見に寄って、生ガキを食べて帰りましょう!
  小野  
 
2011.04.21
先日、個人的な用事があって函館に行ってきました。僕は東京の生まれなのですが、僕の父が生まれたのが函館で今も親戚が住んでいるんです。子供の頃から何度となく訪れている場所なのですが、いや〜来るたびになんだか寂れた感じが色濃くなっていく…そんな感じがする街なんですね。こんな事を言うと住んでいる人には怒られちゃうかもしれませんが…。

観光客の目線で言うと、その寂れた感じも含めて情緒あふれる魅力的なたたずまいで、かつて華やかなりし頃を偲ぶ旅にはそそられるものがたくさんあるんです。僕の場合は観光客というわけでもなく、ちょっと中途半端な立場ではありますが、好きか嫌いかと言うと色々な意味で大好きな街のひとつです。

「寂れた」と言う言葉…実は今言いだしているわけでもなく、僕が初めて訪れた時(小学校2年生の頃)から「函館は寂れたねぇ〜」と函館イントネーションで大人達が口にしているのを聞いていました。この函館弁がまたイイんです。みんなゆっくりとした口調で、何となくホンワカしゃべる。函館に魅力を感じるのは、この言葉のせいかもしれません。

そんな訳で僕にとっては40年近く、寂れていく姿をつかず離れず見てきたわけです。きっと明治の頃なんかはすごかったんでしょう。なにせ北海道の表玄関だし、いち早く開港した国際的な貿易都市だったんですから。これだけ寂れてしまってもそれなりにやっていけてるのは、その当時の遺産と言うか、函館にしかない観光資源があるからなのでしょうね。

ところが今回の函館では、震災の影響で観光客はほとんど見かけませんでした。仕方ないと言えば仕方ない事ですが、ホテルも土産物屋もタクシーも、皆さん悲鳴を上げていました。これ、函館に限ったわけではなく、日本中が多かれ少なかれ同じ状態なのだと思います。

まぁ、これにコジツケルわけではないのですが、今週末はスタッフ全員で一泊二日の小旅行に出かけてこようと思います。昨年、時間が取れなくてできなかった事なので、「春になったら皆で行こうか」なんて言っているうちに地震が起きてしまって、こんな時に旅行もどんなものか…と思ったりもしたのですが、やっぱり行ってくる事にしました。以前から行きたかった美術館を2〜3まわってみようと思います。
  小野  
 
2011.04.13
岐阜市T様のお宅を、無事お引き渡しする事ができました。いつも竣工間際の現場はそれなりに緊張感が溢れるものですが、今回は設備器具の流通が一時まったく止まってしまって、本当に竣工できるのかどうかわからなくなるほど不安な毎日が続きました。

「被災地の事を思えば仕方ないですよねぇ…」と、逆にお客様からなだめられる始末でして…。予定より遅れましたが、なんとかお引き渡しを終え、引っ越しも完了しました。

欅(ケヤキ)のダイニングテーブル 欅(ケヤキ)のダイニングテーブルで、この現場…ではなくお宅に、先回の四季便りで紹介した「欅(ケヤキ)のダイニングテーブル」も納品してきました。

天板は乾燥による反りを削り直してまっ平な状態にして、抜け節には埋め木をして、木口の割れには蝶々型の契りを入れ、なかなかイイ感じに仕上がっています。

欅(ケヤキ)の照明器具椅子は元々使っていたものですが、座面を張り替えてリフレッシュしています。クッションのウレタンもちょっと厚めの物に交換して、坐り心地も向上しているはずです。

布地の価格にもよりますが、1脚数千円で椅子が生まれ変わるのです。今回は張り屋さんの倉庫に眠っていたデッドストックから布地を選んだので、実はかな〜り高価な布地を破格で出してもらえました。Tさん、ラッキーでしたね!

欅(ケヤキ)の照明器具テーブルを照らす明かりは、同じ欅(ケヤキ)で手作りしています。照明器具…と言うほどのモノではありませんが、電気屋さんと大工がコラボするとこんなのも作れるんです。
四季の家工房の家 四季の家工房の家建物はこんな感じです。いずれ施工事例の方にも追加しますんで、ちょっと待ってて下さい。
  小野  
2011.04.05
ダイニングテーブルいったいこの3人は何をやっているのでしょうか?…実はコレ、テーブルの設計風景で、ゴハンが出てくるのを待っているわけではありません。

この板は、以前能登まで材木を買い付けに行った時のもので、欅(ケヤキ)の一枚板です。あれから1年半寝かせておきましたが、この度めでたく嫁入り先が決まって、さてこれから加工に入ろうか…という時です。

で、きっちり寸法がつかめる方形の板と違って、このような変形した天然木は図面だけで脚位置や納まりを決める事ができないので、実際に座ってみて「隣同士肘がぶつからないか」とか「膝の邪魔にならない脚位置」などを、実際に現物でチェックしているわけです。

欅(ケヤキ)は割とスッと伸びて樹高の高い部分で枝分かれする木なので、そこから想像するとどのくらいの巨木だったのかがイメージできます。この板は欅(ケヤキ)の幹から枝が分かれる所…ちょうど三又になっている辺りから取れたもので、木目の感じや皮の状態が面白く、創作意欲がかき立てられるんですね。

両木口に割れが入っていますが、それはそれなりに蝶々型の千切り(チギリ)と言う木を嵌めこんで、オイルで磨くときっとすごくきれいなテーブルに仕上がるはずです。

ダイニングテーブルこの写真の左側に写っている木は、脚に使う楢材です。色目も違って木目もスッキリした柾目の材が手に入ったので、欅(ケヤキ)の重厚な感じと良く調和するはずです。写真では、まぁ足場板にしか見えませんが、削ると実はスゴインデス。

今週末には納品予定です!
  小野  
 
2011.03.30
「百聞は一見にしかず」と言いますが、英語でも「seeing is believing」と表現するそうで、要は目から得る情報は耳から得る情報よりもず〜っと多いって事ですね。僕達も口であれこれしゃべるより図にしたりスケッチにしたりした方が誤解が生まれないし、お客様からご要望を伝えてもらう時にもイメージに近い建物の写真なんかは大変役に立つツールです。それはそうなんだ…それはそうなんだけど、写真や映像よりも言葉の方が何十倍も伝わる事もあると思う。最近、特にそんな風に思うんです。

僕は移動中や作業中なんかにラジオを聴いている事が多いです。聴いていると言うより、正確には聞き流しているという感じですが、音楽やニュースや地元の小ネタなんかも流れてくるんで、それがお客様や現場の人たちとの共通の話題にもなったりして便利してるんですね。

3月11日の地震の一報を聞いたのも、移動中のカーラジオでした。その後の津波の状況も含め、ラジオからの断片的な情報では正直良くわからず、「なんだか大変な事になっている」という事しかわかりませんでした。で、家に帰ってから夜のニュースを見て驚いた…と言うより、思考停止になるほどびっくりしたわけです。ここはやはり「百聞は一見にしかず」としか言いようがありません。

TVでないと、あの状況を正確に知る事はできませんでした。あれから2週間以上が経ちましたが、TVをつけると瓦礫の山やあり得ない姿で陸に残された船の映像など、今でも毎晩のように映し出されています。本当にすさまじい景色です。それはわかった。それはもうわかったよ…。

で、ラジオだ。現在、ラジオからは悲惨な状況を伝える言葉は、ほとんど流れてきません。たまのニュースで原発の状況が報道されるくらいでしょうか。それよりも、元気が出るような、前向きになれるような、暖かい気持ちになれるような、そんな言葉があふれているような気がします。それも、ごく普通に…パーソナリティの言葉だったり、リスナーからのメッセージだったり。もちろんそれは意図しての事でしょうし、選曲なんかにもものすごく気を使っているのは伝わってきます。

復興のイメージって、むしろこんな感じなんではないだろうか。だから余計に、言葉の力をとても頼もしく感じるんですね。 なにもTVが良くないなんて言うつもりは毛頭ありませんが、目に訴えるものと耳に訴えるものでこうも違うものかと、改めて気付かされてしまったわけです。

で、どちらにより励まされるかというと…言わずもがなですね。今回の震災は、普段気にも留めなかったような事に改めて気付かされる事が多いです。実際に被災された方々と、普段と変わらない生活を続けている僕たちでは比べ物にはならないのですが、それでも身の回りで色々な事が変化を始めています。その変化に気付いて柔軟に対応していく事も、これからの復興に大切な事だと思います。みんな頑張って働きましょう!
  小野  
 
2011.03.18
前回の四季便りで「こんな時だからこそ、普段通りにしたい」というような事を書いたんですが、週が明けた月曜日から早くも普段通りにしたくてもできない状況になってきました。

僕達のような建築屋は、まず資材の入手ができなくなりました。木材や合板類、管材、電線、住設器具などの流通が止まってしまい、鉄筋や板金なども時間の問題かと思われます。仕事があっても、仕事ができないのが現実です。しかも、この状況がいつまで続くかもわかりません。被災地の事を思うとなんとも小さな話だし、停電をしている地域からするとまだまだ贅沢な悩みなのだとは思います。

すでに着工してしまっているお客様には、できるだけすみやかに完成お引き渡しできるよう手を尽しますが、今後着手予定のお客様には、大変申し訳ありませんが着工の延期をお願い致します。着工だけならできないでもないのですが、いざ取りかかったとしても、資材が揃わなければ現場が宙に浮いてしまうのは明白です。

もちろん復興が最優先ですので、被災しなかった僕達が資材の争奪戦をするような事はあってはいけない話です。直接、被災地の支援ができないのであれば、せめて静観してじっと耐える事も必要かと思います。

家具の再生

家具の再生
ただ、何もやらないわけにもいかないので、本日はかねてから依頼されていた「家具のお化粧直し」をしていました。beforeの写真が無くて申し訳ないのですが、キズだらけになっていた勉強机を削り直して再塗装する仕事です。

合板の家具だと削り直す事はできないのですが、無垢の家具はやっぱりイイですね。さらに、この机は分解可能な作りだったため、かなり徹底的に手を入れる事ができました。勉強机と再会した時の、お客様の驚く顔が目に浮かびます!

棚板の取り付け、家具の転倒防止の金物付け…四季の家工房ではこのような仕事もやっていますので、身の回りの事でお困りの事がございましたらお気軽にご相談下さい。
  小野  
 
2011.03.14
地震・津波の被害地の皆様に心よりお見舞い申し上げます。

僕が第一報を聞いたのは、ちょうど現場から現場へ移動する車の中でした。断片的に入ってくる情報で津波が4メートルとか7メートルとか…正直イメージする事ができなくて、誤報かもしれないなと思ったりもしていました。

家に帰ってからTVの映像を見て、驚きを通り越して、一瞬思考停止になってしまいました。僕も大船渡に親戚が住んでいるので気が気ではなかったのですが、丸一日たってから無事であるという事だけ確認できました。

「自分達はどうするべきか」とか「何かできる事は」とか、そういう声が上がっています。僕は通常通りの事をやることが今は大事だと思っています。特別に何かをする必要もなければ、何かを中止する必要もありません。気分的になんでもかんでも自粛ムードになってしまって、できることまで取りやめにしてしまう事は、経済活動まで萎縮してしまうという二次災害にもなりかねません。

モノや人の移動が不可能だったり停電したりという、具体的な条件で通常通りに行かない事も多々あると思います。プロ野球やJリーグも中止をやむを得ずとする中、本日の岐阜長良川球場での巨人阪神オープン戦は実施すると報じられました。僕は野球は見ないんですが、これは素晴らしい決定です!

人間は互いに影響しあい生きています。個々が職能をまっとうする事は、廻り廻って必ず被災地に届くはずです。野球選手は野球を、歌手は歌を唄い、すし屋は寿司を握り、建築屋は家を作り、母ちゃんはウマイご飯を作り、子供は遊びましょう。

PS.わけのわからないチェーンメールには、少々腹が立っています。「何かできる事」は身近にあるはずです。チェーンメールを打ってる暇があったら、自分の足元を見つめてみましょう。
  小野  
 
2011.03.07
年度末って、何かとバタバタしますねえ。ウチは公共工事とかやってる訳ではないのですが、協力業者さんの手配がつきにくくなったり、道路工事が増えて思わぬ渋滞にはまったり、二次的な要因でつられてバタバタするんです。

直接的に影響する事と言えば、3月末お引き渡しの現場を抱えている時は、かなり眼の玉を三角にして工程とにらめっこする事になります。新学期を機に新しい家から学校に通えるように、絶対にこのタイミングは外すわけにいかないんです。とは言え拙速はいただけないんで、工程管理が大事になるんですね。

「段どり八分」と言いまして、要は「準備」が大切になります。人とモノの手配、前工程と後工程がスムーズに流れるように神経を使う訳です。それでも予期せぬ問題が出てきたりして対応に追われる日もあったりして、そんな訳で眼の玉が三角になるんですね。

完成見学会前置きが長くなりましたが、現在工事を進めている現場は3月末に竣工してすぐにお引き渡しとなります。そのため、今回は完成見学会を開く事ができません。で、見学ご希望の方は個別にご案内させて頂く事にしました。平日でも休日でも、原則いつでも対応させて頂きますが、ご案内の期限は3月末日までとさせて頂きます。

来週あたりには概ね完成形に近くなる見込みですが、設備関係の器具取り付けや建具を入れる工事など、作業中の現場をご覧頂く形になりますので、なるべく動きやすい服装でお越し下さい。場所は岐阜市の西部です。目印は島大橋の東詰からすぐ近くです。

建物についてもちょこっと触れておきますと…片流れ屋根が特徴の木造2階建て住宅です。外壁はガルバリウム鋼板のメタリックグレーと白いそとん壁(シラスの塗り壁)で、コントラストのある構成です。内部は柱や梁をあらわして木造骨組をそのまま意匠にとり込んでおり、大きな吹き抜けのリビングがとても気持ち良い空間になっています。又、建物全体を断熱材と気密シートですっぽり覆った高気密高断熱住宅で、マッハシステムというセントラル空調システムを採用しています。

見学ご希望の方は、見学会の予約フォームからご希望の日時を2〜3候補お知らせ下さい。日程を調整させて頂いた上でご案内をさせて頂きます。
  小野  
 
2011.02.24
この仕事をやっていると、しばしば「初めて」を体験するんです。技術や情報は日々変化を続けていますので何も建築の仕事に限ったわけではないのですが、なにせ年間に扱える件数が少ないものですから、仕事量に対する「初めて」の率はおのずと高くなってしまいます。

例えば1年に1回何かが変化するとして、毎日同じ仕事をする職種でしたら1/365の「初めて率」です。でも、僕達はせいぜい年間に3棟くらいしか建てられないので「初めて率」は1/3になるわけです…まぁ、こじつけですけど。

何を言いたいのかと言うと、現在「初めて」の高気密住宅を作っているのです。かと言って、今まで作った住宅は気密性がない、又は気密性が悪いという訳ではなく、隙間風や結露を招くような壁体内への湿気た空気の流入はほぼ完璧にシャットアウトしてあります。

ここで言う高気密住宅とは、定義としての数値を示しての高気密住宅です。その定義って言うのが「隙間相当面積(C値)」って言って、床面積1㎡あたりに対してどれだけの隙間があるかを表す数値となります。値が小さければ小さいほど気密がイイって事です。ちなみに、次世代省エネ基準とか長期優良住宅とかで定められているC値は2c㎡/㎡以下となります。

先日、建て主さん立ち会いのもと、工事中のこの住宅で「初めて」の気密測定を経験しました。気密測定って完成時ではなく、工事中に行うんです。何故かと言うと、測定値が目標としている数値より大きく出てしまった(気密性が悪い)場合、内部仕上げの前だったらその場で不良個所を探して補修する事ができるからです。そのゴールとなる目標数値の設定なのですが、C値1c㎡/㎡以下を目指します。

気密測定測定方法は右の写真のような機械を設置して、内部の空気を抜いて気圧を下げるんです。その気圧の変化のデータを拾って、C値を算出するわけです。さて測定開始…そりゃもうドキドキですよ。気密の欠損ができないように、神経使って気密シートを張った日々がまぶたに浮かぶ…。

結果、なんと0.65c㎡/㎡!初めての施工でこの数値はめったに出ないそうで、測定にきてくれた日本住環境のHさんも驚いていました。数値そのものも嬉しかったのですが、それにも増して嬉しかった事は、Hさんから建て主さんへのこの一言です。「この数字は大工さんに感謝ですよ〜、相当丁寧な仕事しないとこの数字は出ませんからね」…う〜ん、嬉しくて言葉も出ない。

「初めて」を導入するのは、口で言うほど簡単な事ではありません。どうしても良い点にばかり目がいきがちですが、「これまでのやり方」を変える事によって起こるかもしれない色々な事や、工程との関係や費用対効果などなど、検討しておかなくてはならない事が山ほどあるんですね。

今回こうした「初めて」の水先案内人となってくれたのが、女性建築士のYさんです。彼女は高気密以外にも、「気」とか「家相」とかについてかなり詳しい…というか、ものすご〜く詳しいです。建築関係の人って、この方面は案外うといんです。うといと言うよりは避けて通っていると言った方が正しいかもしれません。

この話は又今度したいと思います。(その前に本人の了解を得なきゃならないのですが…。)
  小野  
 
2011.02.08
完成見学会先週末の土日に、小牧市の現場で完成見学会を開催しました。毎度の事ながら、ノボリも旗も出ていないシークレット見学会でしたが、用意していたお土産もほぼ予定通り無くなって、盛況のうちに無事終了する事ができました。ご来場頂いた皆様には、心より感謝申し上げます。

今回も完全予約制の見学会で、お客様には時間をずらしてお越し頂いたので、ご来場の皆様とゆっくりとお話しする事ができました。お話しできたのは良かったのですが、僕の喉の調子が悪く、かなりのダミ声でお聞き苦しい点もあったと思います。失礼致しました。まぁインフルエンザとか風邪とかではないので、伝染ったりはしないのでご安心を…スミマセン、前の晩にちょっとはしゃぎ過ぎたもんで。

と言うのも、大工の森君のオーガナイズで「男ばかりの飲み会」があったんです。メンバーは工務店の社長さん、設計事務所の設計士さん、オーダー家具の会社で起業した若い社長とスタッフ、そして大工です。「住まい」に関わるという事では共通していますが、仕事に対する想いや組織の作り方、宣伝の方法など、皆ちょっと似ていてちょっと違う。

ほぼ初対面の人ばかりだったのですが、森君の「僕のメガネにかなった人ばかり集めましたから、波長が合わないわけないっすよ!」という言葉通り、深夜まで熱い話が尽きる事がありませんでした。とても刺激になった夜でした。皆さん、そして声をかけてくれた森君、ありがとう!

そんな訳で、ダミ声でお客様をお迎えする事になってしまい、大変失礼を致しました。次回は普通の声でお話しできるようにコンディションを整えておきます…。
  小野  
 
2011.01.31
僕の好きなコラムに天野祐吉氏の「CM天気図(朝日新聞)」と言うのがあるのですが、連載1000回目を迎えたとの事で、先日新聞の一面にバーンと「CM天気図特集」が組まれていました。書き始めたのが1990年との事でしたので、既に20年書き続けているのですねぇ…。

著者の天野祐吉さんはコメンテータとしてTV等にも出てみえるのでご存知の方も多いかと思いますが、独特な視点と軽快なモノのしゃべり方が特徴です。しかも、スパッとモノを言うのに言葉に毒がないと言うか、愛があると言うか、そのせいで僕の中の好感度も高いです。いや、実際はかなり毒のある事を言っているのですが、「言葉」に対する想いが強いと言うのか、「言葉」で伝わる意味そのものと、観念として伝わってくる「ニュアンス」とを、誰にでもわかるように上手な言葉使いで語ってくれるので、僕みたいなのにも本質が伝わってくるんですね。

その方のコラム「CM天気図」が1000回目を迎えたわけです。これはその名の通りCMに焦点を当てたコラムなのですが、単にCMがイイとかワルイとかのCM批評的な話ではなく、CMを通して世の中を洞察するような「おもしろ深い」コラムなんです。CMって「誰でも」「嫌でも」見ちゃってる訳で、話の導入部分はすでに共有済なので、話が早いと言うかイメージしやすいので、とにかくとっつきが良いのです。

そのCMを引き合いに、世の移り変わりを説いたり、逆に「世の中の動きがこんなCMを生み出した」とか「こんな言葉の使い方はおかしいぞ!」とか、「なるほど」「こんな見方もあるんだ」「うんうん」とうなずきながら読んでしまうんです。しかも、決して広いとは言えないスペースで奇麗にまとめちゃってるんです!あのちょっととぼけた独特な文体も、言葉を知っているからこそできるのでしょうね。

天野さん、1000回連載オメデトウゴザイマス。僕もあんな文章が書けるようになりたいものです。…で、オイラの「四季便り」はって言うと、今回が167回目なんですね〜。まだまだです。
  小野  
 
2011.01.24
小牧の現場がようやく仕上げの工程を迎えました。床の養生をめくると、室内の雰囲気もがらっと変わります。養生の状態だといかにも工事中と言う感じだったのですが、フローリングが現れると一気に「お部屋」っぽくなります。

この床の養生は二重になっていて、フローリングを張り終えると、まずはエンボス加工された(表面がデコボコ状の)養生紙を敷き込みます。で、周辺は養生テープでピッタリと貼り付けます。ピッタリ貼っていないと、木くずや石膏ボードの切りカスなどの細かいゴミが養生の中に侵入して、せっかくのフローリングをキズ付ける事になりかねません。

この養生テープにも色々あって、粘着力が弱すぎると、知らない間にはがれてきてしまってゴミの侵入を許す事になります。かと言って、粘着力が強すぎると、はがす時に床材の表面まで傷める事になってしまいます。桐や杉などの柔らか系のフローリングを使う時は特に要注意です。床材の材質や、塗装品か無塗装品かとか、季節によっても粘着力が変化するので、こんな事でもいろいろと難しいんですよ。

養生テープ試行錯誤の末、現在もっとも適しているのがこの黄色いテープです。これ、3M(スリーエム)製の紙テープなんですが、非常にしなやかで扱いやすい材料です。これまでの紙テープだと、数週間貼りっ放しにしておくと糊がネチャネチャになって、はがす時に糊が残ったり斜め切れしてなかなかめくれなかったりしたので短期間の養生にしか使えませんでした。

ところがこの3Mのはイイですね!貼りやすさもさる事ながら、はがしやすいってのがホント助かります。色も目立つので、はがし忘れもありません。ベージュっぽい色のテープだと目立たないので、たまにはがし忘れがあるのですよ。

で、この紙養生だけだと物を落としたり踏んだりするとキズがついてしまうので、この上にボール紙がブ厚くなったような「養生板」を敷いて、さらにテープでふさぎます。このテープは先ほどの紙テープの上に貼るので、強度重視のテープを使います。

この養生を現在めくっている小牧の住宅がもうすぐ完成します。…と言う事で、完成見学会のご案内です。日程は2月5日(土)と6日(日)の2日間で、いつものように完全予約制とさせて頂きます。ご希望の方は見学会申し込みフォームからお申し込みをお願い致します。
  小野  
 
2011.01.20
昨年末から年明けにかけて、ラフプランのご依頼を相次いで頂いております。低迷の続く建築業界ですが、本当にありがたい話です。

ラフプランって言うのは、正式にご依頼を頂く前に一度プランニングをして、おおよその概算見積りと共にご提案する作業で、お客様との最初の接点でもあります。ラフプランを気に入って頂き予算の見通しも立った段階で正式にご依頼を頂く…という流れになります。ですから、ラフプランのご提案までは無償でお引受けしています。要するに、「試食」とか「立ち読み」というイメージですね。

ラフプランと言うと、「ラフ(大雑把)」な「プラン(間取り)」と思われるかも知れませんが、実は全然ラフじゃないんですよ。当然、お客さんの想いやご要望をお聞きする事から始めるのですが、プランニングを始める前に敷地を拝見して、道路との関連や陽あたり、上下水や電柱の状況、隣接する建物の窓の位置などなど、インプットしておく事がたくさんあります。さらに、敷地にかかる法的な規制なども調べておく必要があります。

ラフプランの打ち合わせその上で初めて紙に向かう訳ですね。まずは方針と言うかコンセプトを共通認識した上で、敦子さんに1案、2案、3案とたたき台になる原案を出してもらいます。それを元にして「ああでもない」「こうでもない」とケチをつけるんです。で、それをフィードバックして、4案、5案…9案、10案とどんどん紙の枚数が増えていきます。

さらにちょこちょこいじって、15案〜20案くらいはすぐに突破してしまいます。そうこうしているうちにコンセプトの軸がぶれちゃう事もたまにあって、「やっぱり5案に帰って、これを煮詰めてみようか」という事になったりもします。要は一人で決めないで、知恵を出し合う事が大切なのです。

ちなみに、ここまでで1週間くらいかかっちゃいます。まぁ毎日一日中やっているわけではないので、正味は2〜3日かな。行き詰った時には考える事をやめて、放っておく時間も大切なので。

模型 スケッチ で、ようやくひとつの間取りにまとまったら、今度はご提案用の資料作りに取り掛かります。図面だけではこちらの意図する所が伝わりにくいと思いますので、模型を作ったりスケッチを描いたり…それと概算の見積り書を添えて、いざ「ご提案」となるのです。
  小野  
 
2011.01.11
マッキーノック

マッキーノック
「マッキーノック」って知っていますか?…っていうか、知っていましたか?油性ペンのマッキーがノック式になったんですね。僕は昨年の暮れに現場で空調屋さんから教えてもらったのですが、ちょっと調べてみるともう4年前には発売されていたようです。そんな訳で、すでにご存じの方には「いまさら…」のネタですが、僕はこの革命的な進化に感動してしまったのですよ!

まずは写真を見てもらいたいのですが、要はボールペンのようにお尻…頭かな?をノックすると、中でキャップが押し開いてフェルトのペン先がニュッと出てくるしかけです。

油性ペンって僕が子供の頃から基本的な構造はず〜っと変わっていませんでした。インクの揮発を防止するために、必ずキャップがついているんですよね。「マッキーノック」には、そのキャップがなくなったんです。

現場で使う者にとってはこれは画期的な出来事です!これまでの油性ペンだと、図面や道具で手がふさがっている時には口にくわえてキャップを外さざるを得なかったのですが、これからは片手でピッですね!これでキャップをなくす心配もなくなったし、手が滑って口の周りにヒゲを描いてしまう…なんてドジも踏まなくて済むので、「カントクさん、なんかの罰ゲームかね!」ってな風にからかわれる事もなくなるのです。

又、いつも腰袋に入れて作業をしているので、知らない間にキャップが取れていて、いざ使おうと思った時にはインクがカラカラ…なんて経験もしょっちゅうでしたが、その心配もなくなるわけですね。

やるね!マッキー!
いいぞ!マッキー!

と言う事で、あまりにも感激したので、たくさん買ってまわりの職人に配っちゃいました。それにしても発売されて4年が経つのに誰も知りませんでした。こんな画期的なのに…何でだろう。

後は実際に使ってみて、気密性がどのくらいあるかとか、耐久性はどうなのかとか、試してみたいですね。本当の事を言うと、すぐにでも分解して中を見てみたい衝動に駆られるのですが、もったいないので使い切ってからにしましょう。

新年早々、小ネタですみません。本年も四季便りをヨロシクお願いします。
  小野  
 
2011.01.01
あけましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。

私達を取り巻く環境は大きく変化を続けていますが、風に揺れる柳のように柔軟に受け流しつつ、根だけはしっかりと下ろしていきたいと思います。

本年も宜しくお願い致します。
  四季の家工房一同  
 
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四季の家工房
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