新築時の対策としてまず大切なのは、シロアリが侵入しにくい構造をつくることです。一番わかりやすい例えは、基礎をベタ基礎にすることです。ベタ基礎はコンクリートの一枚板の上に立ち上がりをつくる構造なので、基礎内部への侵入口をほぼなくすことができます。

基礎の外周面を伝って侵入するルートも考えられますが、ここでは基礎立ち上がり面へのモルタル塗りをしないことで対策します。あとは玄関や勝手口など木部と土間が取り合う部分では、どこまでを木でつくるかということを考えながら慎重に決めていきます。

そして、床下にはシロアリが入りにくいヒノキなどの木材を使用し、土台と基礎の間には基礎パッキンを入れて通気させます。また、点検や作業がしやすい床下構造にすることもシロアリ対策では有効です。

ここまでが物理的バリアですが、これでも入る時は入ってしまいます。それがシロアリです。そのために土台などの木部には、エコボロンというホウ酸系の薬剤を塗布します。エコボロンは安全性が高い薬剤と言われ、ホウ酸は揮発することがないので他の薬剤のような5年ごとの再施工の必要がありません。

弱点としては水に弱いので、雨に濡れると流れ落ちてしまいます。そのため、上棟前に雨に濡れてしまったりすると再施工が必要になってしまいます。